「青のナースシューズ」藤岡陽子 角川書店
星林看護大学での四年間の話です。
主人公は岡崎成道、看護大学の看護学部の話です。
学部の定員は80人だが、男の新入生は9人、こっちのクラスには5人の男の新入生が配属された。
岡崎成道の家庭は貧しい。
父は事故によって亡くなり、弟が激しい後遺症を患った。
母は母子家庭で子供二人を育てた。成道もヤングケアラーとして弟にかかりきりになった。
そんなことで男の看護師を目指すことにしたのだ。
極めて真面目な筆致です。
看護師の養成課程をフルに描いていきます。
実習の患者から、青いナースシューズが君には似合うなぁ。
プレゼントしよう。
ほどなくその患者は亡くなりました。
ここからええ話が始まるのです。
「呪術師(シャーマン)の末裔」楡周平 双葉社
楡修平、インディ・ジョーンズの路線を引き継いだのかと思いました。
老教授は若いころアマゾンの奥地で秘密の水を発見します。
この水はガンを含むあらゆる病気への万能薬なのです。
この発見は、製薬業界によって多額の金を使って抑え込まれました。
教授の死後、レオ・クラシナ=倉科玲央は教授の遺品を整理しているうち、秘密に行き当たりました。ここからインディ・ジョーンズの路線から離れます。
母親はガンの末期症状でした。水を与えるとガンはしぼんで行きました。
母親は新興宗教の信者でした。教団は秘密を知りました。
布教に利用しようと。
倉科玲央を懐柔しました。
同時に、秘密を奪って、用済みにしようと図っています。
そこから倉科玲央の反撃が始まります。
最後に朝倉恭介の点景がよぎります。
[Cの福音]シリーズの朝倉恭介です。思いがけない登場に驚きました。
「べらぼう 蔦重栄華乃夢噺 <4>」森下佳子作 豊田美加ノベライズ
田沼に変わった松平定信政権は窮屈なものでした。
緊縮、贅沢禁止、売り上げは上がらず、不景気の波が押し寄せた。
喜多川歌麿の名は挙がった。だんだんと蔦重との隙間が生まれ、広がっていった。歌麿、蔦重と縁を切りました。
テレビドラマも秋になりました。そろそろ大団円へと向かって行きます。
松平定信も老中を罷免されました。強硬姿勢がみんなの不興を買っていたのです。
得をするのは一橋だけ、そういう構図が浮かび出てくる。
芝居町の俄が挙行される。
そこへ役者絵が売り出される。絵師は東洲斎写楽。
写楽とは歌麿その他の大勢の手による絵筆なのだ。
蔦重、松平定信、田沼残党、これらの連合軍が形成される。
大団円は近い。
黒幕・一橋治済への成敗だが、テレビ版とノベライズ版が違う。
どう違うかは内緒。本なりDVDなり、読んで見て、見比べてくれなきゃ。
テレビ的にはメイクドラマが優秀、ノベライズ的には含蓄が深い、随所にクスグリが豊富。
ノベライズ本は、?と思ったら1、2ページバックできて、?の個所を確かめられるからね。
「べらぼう 蔦重栄華乃夢噺 <2>」森下佳子作 豊田美加ノベライズ
前巻で人さらいにさらわれた蔦丸が見つかった。重三郎は耕書堂に引き取った。
歌麿と名乗らせて絵を描かせることにした。
田沼意次の政敵は一橋治済とはっきりしてきた。
鱗形屋は破産した。本屋株の末端からの不満で、耕書堂の本を市中の本屋で売ってもよしとなった。
吉原だけの出版から市中への縛りが解禁となった。
ちょいちょい治郎兵衛が登場するんですよ。駿河屋市右衛門の実子だから出ても当然だけどね。
テレビで誰が演じていたか思い出せない。テレビとノベライズ本の差なのかしらね。
降って湧いたように、日本橋通油町の店が売り出される。
日本橋の本屋というと、信用が断然違う。
断られます。吉原もんになぞ売りません。
「べらぼう 蔦重栄華乃夢噺 <1>」森下佳子作 豊田美加ノベライズ
NHK大河ドラマのノベライズです。
放送中はシャレやうがちを聞き逃してシモタということもありましたが、小説化ならじっくり読める。
重三郎はみなしごの身、吉原の女郎屋駿河屋市右衛門に拾ってもらって育ったのだ。
市右衛門の実子の治郎兵衛の店が蔦屋、そこに居候して貸本屋を開いているのだ。
吉原細見で当てて、出版界に食らいついた。
花魁の花の井が五代目瀬川を襲名した。それを吉原細見に織り込んだのは重三郎だけで、大ヒットだったのだ。
老中の田沼にもツテがつながった。
つなぎの人に平賀源内もいるのだ。
吉原で俄のイベントをやる。テレビではスペクタルだが、ノベライズでは追い切れてない。
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