芥子の花 金春屋ゴメス
「芥子の花 金春屋ゴメス」西條奈加 新潮社
頃は21世紀の中ごろ、日本の北関東あたりに、江戸というテリトリーがある、こんなことを丸呑みしてください。
時は21世紀でも、テリトリー内では、江戸なんです。江戸幕府の支配化にあるんです。
長崎奉行が金春屋ゴメス、馬込播磨守寿々、名前の一部を抜き出してゴメス、金春屋というのは屋敷の裏に副業の料理屋を経営していて、その屋号だと、そういうことです。
名前が寿々であるように、ゴメスは女なんです。
強力無双、容貌魁偉、巨大肉体、性格悪辣、ええもう、むちゃくちゃヒールの役回りです。
第一作の「金春屋ゴメス」これでファンタジーノベル大賞を獲得しました。
べらぼうな設定だな、東京に隣接して江戸があるのかい、ただし、江戸は鎖国していて、長崎奉行のもとに通商を制限している。
今回は、アヘンがお話しの中心です。
東京でアヘンが流通している。そのアヘンは江戸からもたらされたものらしい、ということで、長崎奉行の出番があるわけです。
何が何やら、お話しの運び方は自由自在、そりゃぁ、現代に時代劇を織り込んだら、どんなことだってできる。
これはけなしているんじゃありません。
ええ設定を考え出したな、とほめているのです。
目を白黒しながら、読み進めていってください。
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