雪が降る
「雪が降る」藤原伊織 講談社
藤原伊織を発見したので、追いかけているんですがね
これは短編集です
長編では、えてして、組織のゆがみとか、会社内での抗争とか、そういうことに流されて展開がひろがる、こんな話しが多いもんです
短編では、個人の心のゆがみとか、思いと行動のずれなど、ちょっとしたことを切り取る、こんなことかな
幸い、この短編集は男と女の間で揺れ動く、こんな展開はでてきません
安心して読めるなぁ
でも、人間、どこかで爆発する瞬間があるんです
台風:ビリヤードをやるジャズピアニスト
雪が降る:酒依存症のサラリーマン
銀の塩:不法滞在のベンガル人と逃亡中のの犯罪者
トマト:政治家秘書
紅の樹:足抜けしたヤクザ
ダリアの夏:デパートの荷物配達人
それぞれ、過去があって、ひきがねを引く何かがあって爆発するわけです
ま、こんな世界です
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