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2007年9月 1日 (土)

吉原手引草

「吉原手引草」松井今朝子 幻冬社
直木賞受賞作の本ですね。
珍しいスタイル、客がね、吉原の帳場から、軒下から、いろんなところを聞き込んで回る、という筋書きなんですよ。
だから
書いてあるのは、全部、聞き込み相手の語りばっかり。
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信濃屋茂兵衛の弁
ええっ、吉原の話が聞きたい?あなたちょっと困りますよ。店先でいきなりそんんことを、大きな声でいったりしちゃぁ。店の者が変な顔でこっちをみるじゃありませんか。付き馬だかなんだか知らないけど、あたしゃ吉原なんか行った覚えもないんだからね。お門違いもいいところさ。
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舞鶴屋見世番寅吉の弁
へい、わっちになんぞご用で?----はぁ?そこで何をしてるんだって。フフ、お前さん、妙にからんでくるねぇ。こう見たところは、やくざな地回りのようでもなし。おおかた暇をもてあます道楽息子という格だが、まあこっちも暇ついでだ、相手になろうじゃないか。
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さんざんいろんな人に聞き込んで、このひと、何を知りたいんだろ、花魁葛城について訊ね回っているが、花魁葛城が何をしたっていうんだろ。
聞き込んでいるうちに、花魁葛城の生い立ち、癖、身のこなしがだんだんと明らかになってきます。
芥川龍之介の藪の中、黒澤明の羅生門、このスタイルと同じなんですよ。
聞き込む本人は登場することはない、聞き込む相手の語りだけでお話が展開していきます。
で、花魁葛城の何を知りたくて聞きまわっているのかって?
うぅん、それはナイショ

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