村を助くは誰ぞ
「村を助くは誰ぞ」岩井三四二 新人物往来社
このところ新発見の岩井三四二の作品です。
短編集ですが
「奇妙な密使」「天照大神宮に寄進奉る」 美濃の大名、斉藤道三から、伊勢神宮の御師、福島四郎右衛門あてに出した寄進状から想を得て、一本の手紙からふたつの作品を編み出しました。
「邦古屋小判金」 尾張美濃の国境で、織田斉藤双方の大名の間で、生き残るためにどっちに味方するか
太郎伯父は尾張に味方するように勧め、次郎伯父は美濃に味方するように勧める
困って、八郎伯父の相談すると、結果、思いもよらぬ悪い方向に誘導される
当時、小判には鋳造もとの刻印があるのが普通だった、礼物、報酬の姿で、領主が恩を示し寄りぅどは恩を受ける、それを明示するカタチだった
両方からの板ばさみに困り、思いも寄らぬ解決方法を思いつく
それは、念仏道場に領地全部を寄進すること、それで守護不入の地とし、今までの領主から代官として生きること
あらすじはそんなことです。この作品も古文書から編み出されたものです。
ほかの作品も、蔵や押入れの奥から出た書付が底になっております。
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