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2007年11月29日 (木)

うさぎとトランペット

「うさぎとトランペット」 中沢けい 新潮文庫
これは小学校でのお話しです。
前作の「楽隊のうさぎ」では中学校のお話しでしたが、小学校のお話し、その子らがおとなの吹奏楽バンドにまじるお話しです。
文庫の帯に、ブラバン小説とあります。ほんまに、そんなジャンルの小説の世界が成立してしまうんですねぇ。
「楽隊のうさぎ」では中学生だったメンバーが高校生になっている。
当然、お世話、おひきずりで、中学校のコンクールの場面もあります。
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轟くティンパニーの後ろを追いかけてきたトランペットやトロンボーンの輝かしいきらめきが、宇佐子の耳の中に大波のように押し寄せてきた。金色の大波のしたをコントラバスの鯨がゆっくりと泳いでいく。コントラバスの鯨が泳いでいる大きな海の上に、ピッコロとフルートの風が吹き始める。宇佐子はもう耳を澄ましているのではない。宇佐子全体が耳になった。
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主人公は宇佐子、父親がうさぎと名付けたかったのを宇佐子にとどめたのだ。
小学校五年、転向してきた子はミキという。
孤独をものともしない性格で、避けられ、いじめに遭うが、宇佐子はミキと友達になる。
ミキはクラリネットを習っている。一緒に行った楽器店で、おとなの吹奏楽バンドを見学してみる。
はまり込んで、トランペットに興味を持つ。
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ある日の放課後、腰を屈めて靴を履いていた宇佐子は、楡の木のしたでにミキちゃんを見付けた。ミキちゃんに向かい合うようにして、何人かの女の子たちがいた。女のばかりではない、男の子も混じっていた。
中略
どうやらこの重苦しい沈黙はミキちゃんが雪の日に宇佐子を自分の家に連れ帰ったことをみんなで咎めているらしいと、宇佐子にも少しだけ事情が飲み込めてきた。
と、そのとたんにとんでもないドラ声が聞こえた。
ドラ声は楡の木の枝が震えるほど大きな声で歌っていた。
バカ
アホ
ドジ
マヌケ
ドラ声はモーツァルトの「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」の旋律で歌っていた。さらに歌は続いた。
ヘンタイ
ブス
ゴリラ
歌っているのはほかでもないミキちゃんだった。これにはみんな驚いてしまった。
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そう、いじめというか、排除というか、小学生の事件と、大人の吹奏楽の混じって演奏会に参加していくこどものお話しなんです。

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コメント

「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」
曲のURLはここ
http://www.ne.jp/asahi/syumidouraku/desktop-music/nachtmusik.htm
どこに嵌めこんで大声で歌ったのか、探してみては ( ´∀`)

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