無料ブログはココログ

« 2007年12月 | トップページ | 2008年2月 »

2008年1月30日 (水)

半夏生

「半夏生」今野敏 角川春樹事務所
サブタイトルに、東京臨海署安積班
やはり、今野敏は刑事ものでないと面白くない。
お台場の片隅で、アラブ人が倒れた。病院に収容されたあと、死亡した。
バイオテロに可能性があるということで、内閣総理大臣を頂点とするテロ対策本部が設置された。
臨海署には、現地本部が設置されて、公安からキャリアの警視が指揮を取りにきた。
今度は、人物像はちゃんと書き分けられているのですよ。
ひとりひとり、粒だっていて、それぞれの所作行動がちゃんとわかる。
---------------
「半分ですか?」
安積が言うと、岸辺はまた無邪気な笑顔を見せた。
「そう、私は半分は本音で行きたい。そう思っています。本当にこの国のことを思っているキャリアがいるということも、知っておいていただきたかった。今回も本音を話し合える人が必要だった。それが、あなただったのです」
「買いかぶりですよ」
「いえ、噂は嘘ではなかったと、私は確信しました。あなたは、評価に値すべき警察官です」
「評価すべきは、私ではありません」
安積は言った。「私の優秀な部下たちです」
岸辺は安積を見つめたまま言った。
「私も、そういうことを言ってみたいものです」
---------------
警察ものは、どろどろした展開のお話しが多いものだが、すがすがしいええお話しです。

2008年1月29日 (火)

パラレル

「パラレル」今野敏 中央公論新社
今野敏、警察ものを書いて、マル暴班のどろくさいお話しが多いので、そのシリーズと思いましたが
ちょっと毛色が違いました。
少年犯罪に怒り狂ったひとびとがいます。
少年法で保護されているので、直接、懲罰を与える、という手段をとるひとびとがいます。
そのへんの事情、動機は理解できなくもありません。
ところが
「亡者」を祓う「鬼道衆」と呼ばれるお祓い師
「外道」を祓う「奥州勢」と呼ばれるお祓い師
「役小角」が転生してきた高校生
こんな、なんでもこいのトランプのジョーカーのような助っ人が迎え撃つわけです。
犯罪者側は、強力な亡者で次々と引き込んで亡者に変えて、悪たれ少年どもを殺していきます。
こんな状況、場面設定では共感するもへちまもあったもんじゃありません。
劇画のシナリオ、アニメのシナリオのように、なんぼ荒唐無稽でもええ、繰り出す場面場面が目新しいか、目を惹くか、そこを頑張っております。
人物の書き分け、善玉と悪玉の区別はありますよ。
善玉のなかで、そのそれぞれがどうかっちゅうのははっきりしない。
ほれ込みたい人物が出てこないもの。

2008年1月28日 (月)

広島アルプス、鈴ヶ峰から大茶臼山

広島市の山ですが、鈴ヶ峰連峰、または広島アルプスと異名があるそうです。
その広島アルプスの南半分を歩きました。
鈴ヶ峰から大茶臼山まで。
固く踏み締められた道で、毎日毎日、何人も通るのだろうなと、道に同情したい気持ちです。

http://sherpaland.net/report/ohchausu.htm

2008年1月26日 (土)

逆風の街

「逆風の街」今野敏 徳間書店
サブタイトル、横浜みなとみらい署暴力犯係
マル暴の刑事の班なんですがね
印刷屋へのキリトリ、借金の返済の催促でヤクザが絡んできた。
絡んだヤクザを追ううちに、そのヤクザは警察の潜入捜査官だと判ってきた。
ヤクザのやり口は許せないし、潜入捜査官を保護しない上層部のやり口はもっと腹が立つ。
すったもんだ、あれやこれやとありますが
どんなに緊迫しても、これ以上は読む続けられない、という切迫感はありません。
火曜サスペンス劇場、土曜ミステリーをテレビで見ているように、あっちの世界のお話として、筋立てを楽しんでいられます。
主人公に感情移入しすぎて、もうこれ以上読み続けられないと、本を閉じたことがなんべんあったことか。
とんとんとんと、スムーズに読み進むことができる、これもひとつの評価ポイントです。

2008年1月25日 (金)

警察キャリアと検事が戦えば

警察キャリアと検事と、どっちがエライか?
ドラマで、警察と検事が対立するのがよくあります。
警官で警察庁採用I種、いわゆるキャリアの採用数は7人程度
極端に少ない。
去年、司法試験を通って、司法研修所を終えた人数が979人
判事補に採用されたひとが118人
検事に採用されたひとが113人
残りは弁護士へ進むわけです。
7人対113人
圧倒的に警察キャリアが粒ぞろい・パワフルということになります。
警察キャリアと戦いになって凹ますには、16人の検事が束になってかかってやっとトントンという計算になります。
検事の総数は、1500人から2000人ぐらいだそうです。
警察キャリアの総数は、平均在籍30年としても、200人程度。
何度計算しても、警察キャリアのほうが強い。

遊戯

「遊戯」藤原伊織 講談社
短編の連作なんですよ。
男は人材派遣会社のスタッフ
女は最初と終わりでは職業が違ってきています。
そもそも、知り合ったのはネットでの通信ゲームなんですね。
チャットでの、言葉遣い息遣いで、信用できるところがあると、ネットからオフで会うことになります。
人材派遣に登録して働くこと
モデル登録してあって、CMのモデルとしてデビューすること
それぞれの両親に出来事があって、女の父親が再婚することになり、再婚の相手と対面すること
通行のすれ違いで恨みを買い、ネットに侵入されて、パスワードIDログを奪われ、ウィルスを仕掛けられること
短編のひとつひとつに、そんな事件がひとつづつ綴られています。
連作短編を5篇発表したところで、著者は死亡してしまいました。
主人公たちの周辺の事情が明らかになり、これから対立軸のストーカーの姿が明らかになる前に、この連作は未完に終わってしまいました。
布石が興味深いだけに、この先の展開がどうなるか、残念なことでした。

2008年1月24日 (木)

コンサル、プレゼン

コンサルタント、プレゼンテーションが本来の言葉です。
そんなに長々と言うとられるもんかい、そこで
コンサル、プレゼンと短縮形になってしまいます。
どういうわけか、日本人は4音が好きで、このカタチで収まってしまいます。
いいや、3音もあるよ、エンタ
エンタテインメント、ちょっとこいつは未整理状態で
エンタテ、エンタメ、エンタ
どうやら、エンタに収束されそうな気配です。

ミヤマホオジロ?

我が家の庭に群れでやってきて、草の実をついばんでいます。
図鑑を参照すると、ミヤマホオジロではなかろうか。
特徴は、頭にモヒカン刈りのような毛色をしていて、咽喉が黄色い。
大きさはスズメ程度の大きさ。
昼ひなか、何度も何度もやってくるので、見ていて飽きません。
080124

2008年1月22日 (火)

ノバオレンジ

新品種のかんきつ類で、ノバオレンジというのがあります。
こいつ、皮と肉が固くくっ付いていて、皮をむくのに、とうとう指を痛めてしまいました。
指先が押し潰された感じです。
このノバオレンジの食べ方は、包丁で4分割して、皮をむくことなくかぶりつくのが一番ええと思います。

2008年1月21日 (月)

西中国山地国定公園周辺トレッキングマップ

某ブログで発見した記事なんですが
西中国山地国定公園周辺トレッキングマップ(安芸太田町観光交流課企画制作)
深入山のいこいの村の売店で売っている、ということ
忘れるといけないので、ここにメモして残しておきます。

2008年1月20日 (日)

寝違え、挟み込み

キー閉じ込み
挟み込み
酒飲み
寝違え

ここで、語幹+活用部分を思い出してください。ほら、あれ
未然・連用・終止・連体・仮定・命令
ない・ます・(言い切り)・時・ば・!
ま・み・む・む・め・め
酒飲まない・酒飲みます・酒飲む・酒飲む時・酒飲めば・酒飲め
だいたい、用言が体言化する場合、連用形の言葉が多いですよね。
そこで、寝違え
こいつは連用形の援用ではない。
仮定形か命令形の援用となるが、命令形からの援用となるわけはない。仮定形からの援用?
もちろん、寝違い、という体言もあるのですよ。
この場合、寝違えも寝違いも、両方使っている、どちらかが圧倒的に優勢とは思えない。
原則と例外、ま、こういうことなんだが、ちょっと不可解です。

いきあたりばったり

行き当たりバッタリ
行け行けドンドン
勇気リンリン

これらは、なまの言葉をオノマトペで修飾する用法です。
オノマトペを重ねることで、本来の言葉が生き生きしてきます。
3番目のは、ほんとは、凛々が正しいのかもしれない。
ま、これは境界線のオマケということで ψ(`Д´)ψ

2008年1月18日 (金)

名前がでか過ぎ、日本ヶ峯

東広島の白竜湖から林道を進むと日本ヶ峰があります。
こんな低山で、どうしてこのような大きな名前を名乗ったのか判りません。
ほとんど林道歩きです。
頂上からは、そこそこの展望が広がります。
ここから見える、東広島の山の名前にだいぶ馴染んできました。
北の山、東の山、こいつはちょっと判らない。
日本ヶ峰という巨大な名前の山に登りました、とまぁ、そんなお話しです。

http://sherpaland.net/report/nihongamine.htm

2008年1月15日 (火)

竹原、吉名鷹の巣山、多島海の展望

みーとさん、鴨さんのメーリングリストでの山のグループに参加しました。
その仲間でのデビューです。
海の見える山というのは心躍るもんですね。
天気は快晴だったので、島影が見える、見える
ページの中には書いていませんが、島と島をつなぐ橋の姿もなんぼでも見えます。
ゆっくり、のったりの一日でしたが、こういうのもええもんです。

http://sherpaland.net/report/takanosu_ysn.htm

2008年1月11日 (金)

岩国の錦帯橋から城山へ

中国地蔵の寺のついでに、錦帯橋から城山へと行って来ました。
低山だ、たいしたことはないわい、と舐めてかかりましたが
さすがに城の山ですね。
えらいきつい坂道だった。城の防備を考えれば、そりゃそうだと納得できます。
岩国市民のハイキングの山だけに、道は踏まれて広く、安心して歩ける道です。

http://sherpaland.net/report/shiroyama_iwkni.htm

2008年1月10日 (木)

中国地蔵、13番、岩国へ

しばらくぶりに、中国地蔵を再開しました。
13番、喜本山籌勝院 どうだっ、読めないだろう。
きほんざんちゅうしょういん
これは読めるほうがおかしい、大概のひとが読めません。
ぴたっと門を閉ざしているので、入っちゃいけないのだろうか
脇の潜り戸に鍵がかかってなかったので、入っていきました。

http://sherpaland.net/chugoku-jizoh/13/13-top.htm

このあと、錦帯橋に行って、そこから岩国城の城山へ登山しました。
これから編集します。

2008年1月 9日 (水)

東広島、中電道を行く金明山

鷹の巣山、鎌倉寺山から見るとけっこう特徴的な山なんです。
山頂に送電線が通っているという条件があるので、目に付きやすい、そういうことはありますがね。
登ってみると、中電道が整備されているせいか、極めて楽々登山でした。
あいにくと水蒸気が充満していて、見晴らしはもひとつでした。

http://sherpaland.net/report/kimmeiyama.htm

2008年1月 8日 (火)

アルファー波

脳波に、アルファー波、ベーター波とありますが
あるふぁーは、と頭の中では浮かべながら、くちでは、あるはーふぁ、と発音しております
話し相手も、耳では、あるはーふぁ、と聞きながら、脳内転換して、あるふぁーは、と理解してくれています
どうでもええことは、暴き立てないように、掻き立てないように、世渡りの常として、見過ごすのが普通です

2008年1月 6日 (日)

金が信念

ネットサーフィンしていて見つけた、馬鹿馬鹿しいフレーズ
謹賀新年 に替えて
金が信念
こんな年賀状は仲間内しか出せませんよね

君たちに明日はない

「君たちに明日はない」垣根涼介 新潮文庫
「ゆりかごで眠れ」で見つけた垣根涼介なんですが
そっちの路線とはずいぶんと離れた作品です。
首切りのお話しなんですよ
自社の人事部で首切りするのではなく、アウトソーシングして外部に首切りを委託する、こんなシカケでお話しは進みます。
5篇の中篇、それぞれの首切りのお話しがあります。
一番納得できるのは、高度成長期にはブルドーザのように業績をあげたが、景気が縮小してくると、今までの行け行けどんどんでは対応できない男
退職に応じたが、街頭で出あって拳をくらわす
こんな例はあるだろうなと身につまされるものがあります。
身につまされるのは首切られた側かい?
首切られたほうにも同情するが、首切り宣告する側にも感情移入してしまうよ。
もちろん、救いの場面もあります。
上司に嫌われて浮かばれない、首切りコースで流れるはずが、スカウトの手が伸びる場合があったり
退職する前にこの仕事だけは完成させておきたい、これが業界で好評で、業界団体の局長に迎えられたり
大部分は首切りのあと、どこかへ流れて行くんですよ。
同情したいひとが大部分なんだけど、そのひとびとはどうなるのでしょうね。
それは別のお話し、ここでは、首を切られるか、どう防ぐか、これがお話しの流れです。
暗いお話しなのに、読後感は爽やかなのです。
読まなきゃよかった、と沈殿物が残るような、数々の愚作とは別の代物です。

デフォルト

「デフォルト」相場英雄 角川文庫
デフォルトには副題があって、債務不履行、PC業界での意味の工場出荷状態とは違います。

東北地方に地方銀行があります。
乱脈経営で、倒産しそうになっております。
政治家に献金したり、不正融資したり、倒産時にそれがばれないように工作する必要があります。

これが裏事情です。
この流れのもとに、日本銀行と金融担当大臣と吸収を引き受ける大手銀行がスクラムを組んで偽装工作が始まります。
追求する新聞記者をデスクに上げてくち封じしたり、ファンドマネージャーに脅しをかけたり、証券エコノミストに子会社に転勤を命じたり、裏工作が行われます。
エコノミストは絶望のあまり、大臣宅前で自殺してしまいます。
ある酒場で呑み友達でした。
復讐を誓って、日本銀行を嵌めることにしました。
その地銀が行き詰って大手に吸収されるその日に、爆弾を仕掛けることにしました。
円やドル・ユーロなどの主要通貨は協定が結ばれていて、資金供給に漏れはありません。
目を付けたのが、フィリピンペソ、ちょうどその日が債権の償還日です。
事前にペソを掻き集めて、市中にペソ資金が枯渇している情勢を作りました。
なんぼ弱小単位のデフォルトでも、デフォルトを起こすことは中央銀行として世界に顔向けできないことです。
まんまと成功し、1000%の金利でも応じなければしょうがない状態に追い込みます。

これでは悪人が悪人どもの上前をはねる、というお話しに過ぎませんが
日銀OBにも正義の士はいます。
日銀OBのサジェスチョンがあってればこそ、破綻を取り繕う段取りが明らかになります。
彼を通じて、検察庁特捜部にスキーム一切が届けられます。
これにより、日銀、政界の悪事が明らかになり、天罰応報、それぞれに処分が下されます。

まぁ、そんなお話し、惚れた腫れたでどきどきしたり、そんなお話しはありませんが、お話しの段取りそのもので惹きつけていく、とても上等のストーリーテリングです。

2008年1月 5日 (土)

花園ラグビー場

上々颱風のコンサートの翌日、花園ラグビー場に行って来ました。
高校ラグビーです。
久しぶりだな、ええもんだ。
観客への注意アナウンスで
選手の肖像権を配慮して、観客席からはカメラ・ビデオの撮影はしないように
あれぇ、以前は堂々と写していたが、これからは遠慮しなきゃならんのか。
顔が判定できない程度なら許されるものなのかしら。080105

シンシュンシャンシャンショー

先ほど帰ってきました
1月4日、吹田メイシアターで上々颱風(シャンンシャンタイフーン)のコンサートに行ってきました。
シンシュンシャンシャンショーとは、新春上々ショー
よかったぁ。
年によっては、あれれ、風邪引いたのかな、声が荒れてる、とか
スピーカーとマイクのセットがマッチしていないんじゃないの、とか
心配なステージもありました。
今年は万全だったよ。コンディションは最高でした。
新しい歌も聴けて、次のアルバムが楽しみというもんです。
アンコールでは立ち上がったが、中どころで、ここは湧いてもええところなのに、観客は座ったままなんです。
観客も高齢化現象なのかなぁ。
毎回、取り残されることがあるんですよ、手拍子。
ぱんぱんぱんぱんぱんぱんぱんぱん
ぱんっぱぱん ぱんっぱぱん ぱんっぱぱん
リズムの転調があるんです。
ここのところは置き去りにされてしまいます。
よかったよぉ、シンシュンシャンシャンショー080104

夢見る黄金地球儀

「夢見る黄金地球儀」海堂尊 東京創元社
この作者には惚れ込んでいるんですが、ちょっと評価が揺らぎました。
東城大学医学部付属病院での愚痴外来田口&厚生労働省の役人白鳥
このコンビのユニークさに踊らされたものかと考え直しています。

各市町村に一億円ばらまいて、町おこしをせい、という政策がありました。
一億円を金に替えて、地球儀に仕込んだ自治体がありました。
時を経て、その金を盗もうか、という話しが起き上がってきます。
対抗で、ガードシステムに町工場が当局から絡め取られていきます。

ここまでのお話しの展開に三分の二かかっております。
テンポがゆるいので、何度読むのを投げ出そうかと思ったことでした。
この後の展開は息も吐かせぬ早業です。
あれよあれよとどんでん返しが繰り広げられます。
どんなどんでん返し?
それを言っちゃぁルール違反でしょう。

盗もうと持ちかけられた町工場の専務に、当局からガードを依頼されるわけです。
よぅし、盗んでやる、証拠も残さないで、ガードし通したようにみせかけてやる。
無理があるところを、無理を無理でなくし通すのが筆のちからなんですねぇ。
状況の設定なんですねぇ。

ただね、主人公の魅力には欠ける、チーム・バチスタ手術の田口&白鳥ほどのコンビを越える主人公を造るのは並大抵のことではないね。
三分の二まではガマンして読んでちょうだい、残り三分の一で爽快なカタルシスが待っております。

2008年1月 3日 (木)

千人同心

「千人同心」もりたなるお 講談社
甲斐の武田家は国境の七つの入り口に警備の役目として小人(こびと)を置いていた。
武田家が滅亡してのち、八王子に武田家の小人を移して、警備の役目を与えた。
始めは500人規模、その後、拡大して1000人規模になった。
これが千人同心のいわれである。

これが史実、ここにお話しがからまってくるわけです。
信玄の側室の娘の松姫は武田家滅亡のさい、北條を頼って、八王子まで逃げ延びてきます。
そのさい、国境警備の小人、十太は姫を助けるように命じられて、一緒に八王子まで供をすることになります。
八王子には、大久保長安がいて、企みを練っております。
姫の一行の願いは武田家の再興
大久保長安は武田家の旧臣ではあるが、今は徳川家康に従属していて、金山奉行、関東奉行、街道奉行として、文治家としての才能を買われています。
腹の底は、徳川家に代わって幕府を支配するのが狙いです。
八王子に小人同心を置いたが、長安の私兵か幕府の軍制のなかか、あいまいなものがあります。
十太は、小人同心に組み込まれ、総支配の大久保長安の狙いと軍制が食い違っているのに気が付きます。
家康だって馬鹿ではありません、長安の能吏の部分だけ吸い出して、謀反にはじゅうぶんに備えております。

とまぁ、そんなこんなで、八王子の千人同心は幕末まで続きました。
形は屯田兵、半士半農、組頭は旗本でも、平同心は百姓と同じのようですね。

伝奇小説で、もっともっと虹と毒を吐けば面白かったのに、史実に負けて、大きな嘘がつけなかった。
へぇぇ、ほぉぉ、のトリビア度はもひとつ少ない。
家康の関東統治作戦などが見えて、そこそこに、なるほど、と頷く部分はあちこちにあります。

2008年1月 2日 (水)

ゆりかごで眠れ

「ゆりかごで眠れ」垣根涼介 中央公論新社
いやぁ、参ったな。小説のジャンルはピカレスクです。
ここはコロンビア、日系人の入植者の村なんですが
荘園の私兵に襲撃されて、両親とも亡くなってしまいます。
同じ村の寡婦に、畑も一緒に、ということで養ってもらうことになります。
何度も私兵の略奪があるので、村を棄て、街に出ることになります。
コロンビアはコカインの生産地、そのコカインで扱う新しいカルテルを結成することになります。
少年から青年の時代で、旧来のメデリン・カルテルやカリ・カルテルと接触しない、新しいコカインの組織を結成する、そのあたりのお話しが目新しいです。
販路である消費地の管理が大事になってきます。
旧カルテルの縄張りのアメリカやヨーロッパを避けると、新しい販路は日本です。
販路開拓に日本に何度も出かけることになります。
連合体の中でも、油断がならない。手下が警察に捕まります。
これは、カルテルのメンバー密告によるものです。
当然、粛清があります。
身内の面倒はとことん見る。警察から奪還を図ります。
大量の銃器、爆弾で、警察を襲撃し、留置場から奪還してしまいます。

ストーリーは、段取りとしてはこんなもんです。
人物設定がユニークです。
南米のラティーノなんだが、本質は日本人
幼いときに孤児になって、カルテルの抗争で、養い親も殺されてしまいます。
通りすがりのみなしごに、みなしごらしからぬ希望の芽をみつけて、成り行きで、養女にします。
刑事で、コカイン中毒になったやつも登場します。

基本的には、全部成功するのだが、足をすくわれることがあって、刃物で刺されて死んでしまうことになります。
ピカレスク小説なんだが、悪が栄えて万々歳ではまずいんでしょうね。
そこはバランスを取って、社会の規範に照らしている。

それでも、この悪人、とっても魅力的なんですよ。

2008年1月 1日 (火)

2007年の回顧、それと、もひとつ

あけましておめでとうございます

年が変われば、毎度おなじみ、去年の回顧と増補改訂版が出ることになっております

2007年の回顧
http://sherpaland.net/album/2007/2007overview.htm
WHO しぇるぱ?2008年増補改定版
http://sherpaland.net/whosherpa.htm

どこかで見た写真だな、そりゃそうです、前に出た写真にもう一度スポットライトを当てたものです
その写真が気に入ったのかい、その山を推薦するのかい
いえいえ、必ずしもそうじゃありません、たまたま目に付いたり、ただなんとなく、そんなゆるい基準で選んだものです

« 2007年12月 | トップページ | 2008年2月 »

最近のトラックバック

2019年10月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31