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2008年1月 6日 (日)

君たちに明日はない

「君たちに明日はない」垣根涼介 新潮文庫
「ゆりかごで眠れ」で見つけた垣根涼介なんですが
そっちの路線とはずいぶんと離れた作品です。
首切りのお話しなんですよ
自社の人事部で首切りするのではなく、アウトソーシングして外部に首切りを委託する、こんなシカケでお話しは進みます。
5篇の中篇、それぞれの首切りのお話しがあります。
一番納得できるのは、高度成長期にはブルドーザのように業績をあげたが、景気が縮小してくると、今までの行け行けどんどんでは対応できない男
退職に応じたが、街頭で出あって拳をくらわす
こんな例はあるだろうなと身につまされるものがあります。
身につまされるのは首切られた側かい?
首切られたほうにも同情するが、首切り宣告する側にも感情移入してしまうよ。
もちろん、救いの場面もあります。
上司に嫌われて浮かばれない、首切りコースで流れるはずが、スカウトの手が伸びる場合があったり
退職する前にこの仕事だけは完成させておきたい、これが業界で好評で、業界団体の局長に迎えられたり
大部分は首切りのあと、どこかへ流れて行くんですよ。
同情したいひとが大部分なんだけど、そのひとびとはどうなるのでしょうね。
それは別のお話し、ここでは、首を切られるか、どう防ぐか、これがお話しの流れです。
暗いお話しなのに、読後感は爽やかなのです。
読まなきゃよかった、と沈殿物が残るような、数々の愚作とは別の代物です。

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