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2008年1月30日 (水)

半夏生

「半夏生」今野敏 角川春樹事務所
サブタイトルに、東京臨海署安積班
やはり、今野敏は刑事ものでないと面白くない。
お台場の片隅で、アラブ人が倒れた。病院に収容されたあと、死亡した。
バイオテロに可能性があるということで、内閣総理大臣を頂点とするテロ対策本部が設置された。
臨海署には、現地本部が設置されて、公安からキャリアの警視が指揮を取りにきた。
今度は、人物像はちゃんと書き分けられているのですよ。
ひとりひとり、粒だっていて、それぞれの所作行動がちゃんとわかる。
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「半分ですか?」
安積が言うと、岸辺はまた無邪気な笑顔を見せた。
「そう、私は半分は本音で行きたい。そう思っています。本当にこの国のことを思っているキャリアがいるということも、知っておいていただきたかった。今回も本音を話し合える人が必要だった。それが、あなただったのです」
「買いかぶりですよ」
「いえ、噂は嘘ではなかったと、私は確信しました。あなたは、評価に値すべき警察官です」
「評価すべきは、私ではありません」
安積は言った。「私の優秀な部下たちです」
岸辺は安積を見つめたまま言った。
「私も、そういうことを言ってみたいものです」
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警察ものは、どろどろした展開のお話しが多いものだが、すがすがしいええお話しです。

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