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2008年1月 2日 (水)

ゆりかごで眠れ

「ゆりかごで眠れ」垣根涼介 中央公論新社
いやぁ、参ったな。小説のジャンルはピカレスクです。
ここはコロンビア、日系人の入植者の村なんですが
荘園の私兵に襲撃されて、両親とも亡くなってしまいます。
同じ村の寡婦に、畑も一緒に、ということで養ってもらうことになります。
何度も私兵の略奪があるので、村を棄て、街に出ることになります。
コロンビアはコカインの生産地、そのコカインで扱う新しいカルテルを結成することになります。
少年から青年の時代で、旧来のメデリン・カルテルやカリ・カルテルと接触しない、新しいコカインの組織を結成する、そのあたりのお話しが目新しいです。
販路である消費地の管理が大事になってきます。
旧カルテルの縄張りのアメリカやヨーロッパを避けると、新しい販路は日本です。
販路開拓に日本に何度も出かけることになります。
連合体の中でも、油断がならない。手下が警察に捕まります。
これは、カルテルのメンバー密告によるものです。
当然、粛清があります。
身内の面倒はとことん見る。警察から奪還を図ります。
大量の銃器、爆弾で、警察を襲撃し、留置場から奪還してしまいます。

ストーリーは、段取りとしてはこんなもんです。
人物設定がユニークです。
南米のラティーノなんだが、本質は日本人
幼いときに孤児になって、カルテルの抗争で、養い親も殺されてしまいます。
通りすがりのみなしごに、みなしごらしからぬ希望の芽をみつけて、成り行きで、養女にします。
刑事で、コカイン中毒になったやつも登場します。

基本的には、全部成功するのだが、足をすくわれることがあって、刃物で刺されて死んでしまうことになります。
ピカレスク小説なんだが、悪が栄えて万々歳ではまずいんでしょうね。
そこはバランスを取って、社会の規範に照らしている。

それでも、この悪人、とっても魅力的なんですよ。

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