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2008年4月25日 (金)

人口減少論

服部真澄の「エクサバイト」を読んでいます。
お話しの展開で、本筋か横道か、それは知りませんが、へぇぇと納得しましたので採録しておきます。
そうそう、ここは2025年でのお話し、現在と未来と、比較想像しながら思い浮かべてね。
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「この国の人口がもっと減ったらいいのに」
「何と、極端に話しが飛ぶじゃねえか」
日本の人口減少には歯止めがかかっていない。そのぶん、税の負担は若い世代に重くなっている。
政府は人口の回復に躍起だ。二十年来、同様のことが続いている。2020年代に入り、ゆるゆる減り続けた人口は、一億人そこそこまで落ちていた。
「これ以上人が減ったら、きつくなるばっかりだ。皆、そういっているぞ。このまま進めば、2100年には3500万人くらいまで下がっちまうそうじゃねえか」
伸太朗は手酌で酒をつぎ直し、くいと盃をあける。ナカジは異論を吐いた。
「ネガティブな情報に踊らされてるだけだ。平安時代の人口、知ってるか。全国の人を合わせても、700万人もいなかった」
「嘘だろ。いまの十分の一以下か」
「それだって、皆がすごく不幸だったわけじゃないだろう。江戸時代になって、ようやく3000万人台になった。それでもいまの三分の一だ。むしろ、現状が異状だともいえる」
ナカジは自分の論で押し進めてゆく。
「といったってさ。結局はみんな昔の話だろうに」
「現代の話もある。ノルウェーなんかは日本と同じくらいの面積だけど、人口は500万人弱だぜ」
「あと70年ばかりで江戸時代なみに人口が戻ると思えば、気が楽だよな。なのに、しきりに危機感あおるのは、政府のやり口さ。政府が生めよ殖やせよっていうのは、予算獲得のためでしかないんだ。人が減って税収が減るのを恐れてのことなんだよ」
「そうはいっても、金がなけりゃ、国は動かねえだろ」
「政治家たちは、金がないと国が維持できないと思っている。だけど、それは思考回路が凝り固まっているせいだ。ちょっと観点を変えれば、コストは削減できると思うね。たとえば、花のお江戸は100万都市だったが、お上の警察メンバーは、なんと、たったの24人だぜ。いまの警視庁に何人いると思う。4万5千人を超えているんだ」
「嘘だろ。100万人を24人で、どうやって取り締まってたんだ」
「自治組織が補ってた。つまり、警護の主体はご近所だったんだ。お裁きだって似たようなもんだ。白か黒かを断じるだけじゃない。まずは話し合い、調停、和議の世界さ。法曹もかたなしだし、町の整備なんかにも、金を出し合ってた。この伝でいくと、官僚組織なんかは、とてつもなく減る。ちょっと時代を遡っただけで、応用できる手法はいくらでもある」
「あんた、詳しいんだな」

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