震度0
「震度0」横山秀夫 朝日新聞社
某県での県警本部の上層部のお話です。
ちょうど神戸淡路地震のとき、出動に備えて待機しているときです。
警務課長が登庁してこない、何か不祥事が? 幹部は腹の探り合いをはじめます。
本部長 県警のトップ
警務部長 管理部門、総務・経理・厚生、なかでも人事を掌握している
警備部長 公安・機動隊担当
刑事部長 名前のとおり刑事事件を担当
生活安全部長 少年問題、パチンコ・風俗営業認可、シャブ麻薬担当
交通部長 交通担当
キャリアとノンキャリア、準キャリアというのもあるんですね。
キャリア、ノンキャリアの面子と意地の張り合いがお話を引き締めます。
天下り権益はこんな風に維持されるのかと目をみはるものがあります。
実は、ずっと前に読んだことがありました。
文庫本で新刊されたので、新しい本と錯覚してしまいました。
警察の部の立て方がよくわかります。
別の本ですが
佐々木譲の「警官の血」で、息子が公安にリクルートされ、孫が警備にリクルートされる。
それぞれの時代時代の主流・ちからの置き方がわかります。
「震度0」警察小説のガイダンス、オリエンテーリングにぴったりです。
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