総理殉職
「総理殉職」杉田望 大和書房
サブタイトルに「四十日抗争で急逝した大平正芳」
三角大福、というフレーズを知っている年代はだいぶ少なくなりました。
三木、角栄、大平、福田、この四人です。
吉田茂以降の順番をたどると、鳩山一郎、石橋湛山、岸信介、池田勇人、佐藤栄作、田中角栄、三木武夫、福田赳夫、大平正芳
三角大福とは、総理就任の順番ではありません。
この中で、三木の場合だけ、椎名裁定で無選挙、ほかはいずれも激しい総裁選挙が実施されています。
大福は同盟を組み、共同で動くことが多かったが
福田と田中大平は肌合いが違い、対立関係にいます。
三木は田中大平と組めば不利になるので、思想肌合いが違っても福田と連合する方向を選択します。
一番極端だったのは、総選挙後の首班指名選挙で、同じ自民党から大平、福田、ふたりが首班指名に立候補するという前代未聞の事態が起きます。
時の総理は大平総理、首班指名選挙に大平は福田に負けてしまいます。
福田三木の思惑では、大平は退陣して政権を渡すだろうと見込んでいましたが
再び解散総選挙、衆参同時選挙に突入します。
選挙戦の最中、大平は心筋梗塞で亡くなってしまいます。
総理殉職です。
その後の歴代総理は
鈴木善幸、中曽根康弘、竹下登、宇野宗佑、海部俊樹、宮沢喜一、細川護煕、羽田孜、村山富市、橋本龍太郎、小渕恵三、森喜朗、小泉純一郎、安部晋三、福田康夫
ひとそれぞれ、自分と同時代の総理はいるもんです。
あなたの場合はだれでしょう。
三角大福に匹敵する現在の政治家はいますかねぇ。
麻垣康三などのフレーズがあったが、三角大福の時代ほどには血みどろとは思えない。
遠慮の無い対立は、民主党のほうは目立っているのかもしれません。
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