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2008年7月22日 (火)

片耳うさぎ

「片耳うさぎ」大崎梢 光文社
主人公は小学校六年生の女の子で、主人公のあいかたは中学生の女の子です。
父が経営する会社が倒産して、父のいなかの旧家へ引っ越してきます。
父は仕事を求めて海外へ、母は実家のおじいちゃんの看病で、大きな屋敷にひとりで取り残されてしまいます。
この旧家、そんじょそこらの旧家の域を超えていて、家の中に中庭を取り込んで、部屋数が数十室、使っていない部屋がなんぼでもあります。
同級生の男の子から同情されて、お姉ちゃんが応援に来てくれることになります。
このお姉ちゃんが探検好きで、屋敷の中を探るのに熱中しております。
屋根裏に上がれる隠し階段を見つけて探検したり
それは真夜中のこと、だれかが暗闇に潜んでいるのを感じたり
屋根裏に置き忘れたはずのカーディガンが返されて、片耳を切られたうさぎのぬいぐるみが部屋に置いてあったり
ちょっとぞぞっとする光景が続きます。
うさぎについて、この旧家には伝説があります。
傷ついたうさぎを家に入れてやったところ、その夜、もののけを引き込んで惨殺がはじまった。
主人公、サブ主人公が少女であるように、このお話は子供むけに語られています。
年齢を引き上げてもヤングアダルトまででしょう。
この年齢むけのお話しにはええことがあります。
どんなにどきどきする怖いお話しでも、そこには悪意のある人間は出てこないことです。
恋愛がらみの、お金がらみのどろどろ・怨念・そういうものが書かれてない世界というのはよろしいなぁ。
単なるホラーのお話しを楽しみました。

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