忍びの国
「忍びの国」和田竜 新潮社
「のぼうの城」で新発見した和田竜の作品です。
伊勢の北畠家に養子入りした織田信雄、北畠の一家親族を皆殺しして、北畠信雄と名乗ります。
これは、伊賀と北畠信雄の戦いのお話です。
伊賀の忍者の組織は、こんなものなんだそうです。
十二家評定衆がそれぞれの一家を統率する。
下人は親方の意のままに動く、奴隷の身分です。
それは建前、戦が負け戦になればその限りにあらず、統制から離脱します。
伊賀と織田家の戦いなのだが、親方と下人の戦いでもある、このあたりの戦のありかたは面白いねぇ。
伊賀と北畠信雄の戦いは伊賀の勝利、このままではすみませんよね。
織田信長の怒涛の進撃で伊賀の忍者組織は木端微塵になってしまいます。
終章で、どっちが主人公なのかよくわからない、下人同士の一騎打ちがあるのですが、どっちが勝ったのか、そこまでは書かずに打ち切りにしてあります。
次作で、この続編が登場するのかしら。
« 過食、寡食 | トップページ | タイペイ、陽明山国家公園、七星山 »
コメント