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2008年12月25日 (木)

始末屋清七 縁かいな

「始末屋清七 縁かいな」樋口修吉 徳間書店
始末屋とはどんな商売かというと、ま、トラブルコンサルタントみたいなもんです。
ひと探しをしたり、もめごとをなだめたりまとめたり、そんな仕事です。
時代は明治37年、明治もだいぶ更けてきている時代です。
時代は明治でも、心情は江戸のころとまったく変わっちゃいません。
鉄道馬車があったり、渡し舟が蒸気船だったり、まだ陸蒸気が走る前の時代だから、のんびりとした風情でいられるのでしょうね。
お話しのひとつひとつはどうってことはありません。
江戸落語の人情話、これと似たようなお話しが連なります。
長屋があって、長屋話しがあって、居酒屋でくつろいだりあばれたり、しています。
商家のご隠居のごひいきがあって、始末屋の仕事をつないでもらえます。
せっぱつまったところは全然無い、そんなゆるぅいお話しです。
作家の樋口修吉がこの先人気が出るかって?
地味だもの、沸き立つ人気は出ませんよ、じわーっと一部のファンの支持を得るに留まるでしょうね。

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