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2008年12月20日 (土)

ラブコメ今昔

「ラブコメ今昔」有川浩 角川書店
ご存知、図書館戦争シリーズの有川浩です。
彼女の自衛隊ものは、「塩の街」「クジラの彼」しか読んでいないのです。もっともっと読みたいところです。
つべこべ言うより、カバーの袖裏に、紹介があります。
手っ取り早くコピーしてしまおう。
○ラブコメ今昔
突っ走り系広報自衛官の女子が鬼の上官に情報開示を迫るのは、「奥様とのナレソメ」
双方一歩もひかない攻防戦の行方は?
○軍事とオタクと彼
出張中新幹線の中で釣り上げた、超かわいい年下の彼は自衛官。
遠距離も恋する二人にはトキメキの促進剤。けれど、、、
○広報官、走る
「広報官には女たらしが向いている」と言われつつも彼女のいない政屋一尉が、仕事先で出会ったいい感じの女の子。
だが現場はトラブル続きで、、、
○青い衝撃
旦那がかっこいいのはいいことだ。旦那がもてるのもまあまあ赦せる。
しかし今度ばかりは洒落にならない事態が。
○秘め事
よりによって上官の愛娘と恋に落ちてしまった彼。
彼女への思いは真剣なのに、最後の一歩が踏み出せない。
○ダンディ・ライオン~またはラブコメ今昔イマドキ篇
「ラブコメ今昔」では攻めに回った元気自衛官、千尋ちゃんも自分の恋はいっこうにままならず、、、

そう、短編集なんです。
角川書店の雑誌、野生時代に飛び飛び連載したものです。
自衛隊のお話しでも、出てくるのはみんな若者です。
自衛官だって、恋もすれば愛も語るよ。
最初の作品からユニークなセリフを抜き出してみましょうか。
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「それでは後は若い人同士で」
その合図で仲人の上官夫妻も彼女の親たちも腰を上げて部屋を出ていった。
ああ、本当にその台詞は言うのか。テレビドラマなどでよく聞く台詞だが、本当に聞いたのは初めてである。
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そもそも戦闘糧食の中に沢庵があるということを何故この娘が知っているのか。
「父が一度、自衛隊の非常食にも沢庵がある、と持って帰ってきたことがありまして。缶の中に縦に切った沢庵がぎっしり詰まっていたのがたいへん衝撃的でした。私や母の常識の中には存在しない切り方でしたので」
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なかなかユニークな語り口で、有川浩の作品で、自衛隊へのしこり・こだわりが溶けていってしまっています。

かっては、わたしも護憲派、9条擁護派でしたが、今は、すっかり転びました。改憲派です。
いろんなことを総合して、考え方が違ってきたのですが
理論・分析の理性ばっかりじゃなく、有川浩の感覚が大きく後押ししたのは間違いありません。

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