帰化日本人
「帰化日本人」黄文雄+呉善花+石平 李白社
サブタイトルが、帰化日本人だから解る日本人の美点・弱点
黄文雄(台湾出身、高雄県)、呉善花(韓国出身、済州島)、石平(中国出身、四川省)この三名の座談会です。
第1章 マスコミ
日・中・台のマスコミの特徴 活字メディアの台湾と映像メディアの韓国 台湾の政治記事で本当のことは1%しかない 中・韓・台マスコミのいうことはどこまで信じられるか 日本のマスメディアをどう見るか 日本のマスメディアに顕著な自己批判 日本のマスメディアを監督・指導している中国 お笑い番組が氾濫する日本のテレビを批判する 韓国の親日言論・親北言論の現状 金銭をもらって記事を書く中国・韓国のマスコミ
第2章 教育
日本とはこれだけ違う我々が受けた教育 台湾の近代教育、中国の反近代教育 中・韓・台の密告制度 国語、国文教育はこうだった 中・韓・台の歴史教育 日本語の禁止、日本文化の制限 日本の戦後教育への苦言
第3章 道徳
道徳教育は復活させるべきか 儒教倫理教育の大きな弊害 道徳の源泉にある宗教性と美意識 美は普遍性をもてるのか これこそ日・中・韓・台の土俗的宗教だ 日本をはじめ、それぞれの国がかかえる青少年問題
第4章 食事
食は香港・広東にありから台湾にありへ 中華・韓食・和食--風土から生まれた食文化 蓼食う虫も好き好きの郷土料理の自慢話 日本のラーメン文化は「道」の域に達している 稲作民の文化的な性格 和食は目で食べる?私の味わった和食 激辛の腕比べ 長寿国としての和食の世界的人気の真偽 これからの食文化はグローバル化かエスニック化か 朝食か夕食か
第5章
風習
私が誇る国自慢としての美風 伝統生活の崩壊で失われた心の拠りどころ 日本の祭・神仏・皇室の意義 「寅さん」「おしん」人気の秘密 日流・韓流・中国流 カラオケ、マンガ、アニメが世界性を獲得した理由 おもてなしと仏教 それぞれの義理・人情観 「日本大好き族」は台湾以外にも生まれるか? これだけは永遠に残したい日本の文化、風習
第6章 夢
なぜか儒教国家の若者だけがでっかい夢ばかりを育てる 今の日本にはユース・ビー・アンビシャスがない この道一筋何十年という日本人の夢 天下国家の夢なき日本 求められている精神的な豊かさの夢 自国を批判すれば売国奴になるのか
それぞれ出身生育歴は違っても、基準を日本において、そこからの尺度で語っています。
現地基準で語られて、あまりにかけ離れた妄想を語られて戸惑う、そんな事態にはなりません。
それぞれの誕生国の限界・欠陥が解っているので、発言に内容があります。
実は、このお三方、国籍を日本に変えたということを、この本を読んで始めて知りました。
それでこそ、最後の「自国を批判すれば売国奴になるのか」
この項目が深い意味を持つのです。
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