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2009年1月 2日 (金)

異端の大義

「異端の大義」楡周平 毎日新聞社
小説の題名と内容と、ちょっとそぐわないような気がしますが、それはともかく
外国暮らしの長いサラリーマンが、工場閉鎖の人員整理を命じられ、次に、業績不振の子会社の営業部長を命じられ
ついに、ヘッドハンティングの会社に登録を申請するようになる。
同期のよしみで、同族会社の身内で常務人事本部長に行状を身奇麗にするようにたしなめて、怒りを買って、左遷から左遷へと動かされていったのだ。
アメリカ在住のころの縁で、外資企業に転職して、もとの会社を買収して改革に乗り出す、大雑把なストーリーはこういうこと。
楡周平は作家になる以前、外資企業に勤務した経験があるということだが
工場閉鎖、人員整理の経験があるのだろうか、ディテールまで書き込まれていて、きわめて臨場的で説得力があります。
上下巻の大部なのだが、読みやすい。
経済小説を読んでいると、切なくなってもうこれ以上読み続けられない、と読むのを放棄してしまうのもあるが
あざとさを抑えて、主人公の心情正義を真っ直ぐ掲げているところがええのです。

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