夜のピクニック
「夜のピクニック」恩田陸 新潮文庫
今まで読んだ恩田陸作品は、お話しの筋立てが込み入っていて、入り組んでいて、そんな作品が多かったものです。
この「夜のピクニック」80キロの道を、朝8時に出発して、一昼夜歩いて、翌朝8時までに戻ってくる
きわめて単純明快なお話です。
こんな単純なお話なのに、高校生たちにすっかり感情移入してしまうのです。
異父きょうだいというのがあります。
男が浮気してよそで子供を生ませてしまう。
男は早く死んだけど、男の子と女の子は同じ高校の同級生になってしまう。
当然、どっちも平静ではいられません。
恨み言を言いたいような、かえってそんな自分の狭量さが情けないような。
一昼夜の行進で、理解しあえる、打ち解ける、そんな流れのお話です。
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