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2009年8月31日 (月)

鋭鋒があれば鈍峰もある?

シャープに尖がった山を鋭鋒とはいいます。
どこが山頂か判然としない山もありますが
それを鈍峰とはいわないなぁ。
褒める表現は堂々と言い放てるが
けなす表現は、よっぽどでないと、いえないもんです。

2009年8月21日 (金)

地取り

「地取り」飯田裕久 朝日新聞出版
元刑事で、刑事経歴20年、退職後は、刑事ドラマなどの監修を仕事にしているひとだそうです。
現役当時の捜査のありさまを小説仕立てで展開しております。
お話しは殺人事件で、犯人を絞り込んで逮捕するまでが書いてあります。
タイトルが「地取り」、現場の周辺を升目に区切ってそれぞれが担当し、要するに、聞き込みをするわけです。
この地取りが捜査の基本、王道なんだそうです。
へぇぇ、むやみやたらに駆け回るのではなく、縄張りが区切ってあって、そのなかを集中的に掘り下げるのとは知らなかった。
刑事ドラマで、係長、主任、と出てきますが
一般の会社では、係長、主任は、ぺぇぺぇの若者です。
警察では、係長は警部クラス、主任は警部補クラスなんだそうです。
むちゃくちゃ昇進が遅い世界なんですねぇ。
理事官、管理官、というのがあります。
係長よりエライのでしょうが、どの程度エライのか、出世を狙えば届く役職なのか、そこのところはわからない。
作者は、部長刑事で終始して、退職時に警部補を拝命してやめた、とこんな経歴です。
理事官、管理官になれるなど思いもしなかったので、書きようもなかったのでしょうね。

2009年8月18日 (火)

奥出雲町、ほんとの鍋坂山はどこ?

奥出雲町の鍋坂山に行ってきましたがね
国土地理院の鍋坂山は、一昔前には別の山を指していました。
地元の指摘で、他へ鍋坂山を動かしました。
地元は地元でね、地元が鍋坂山と指定した山が他にあるんですよ。
なんだかまちまちな命名の仕方で、どこがほんとの鍋坂山なんでしょうね。
ただし、ちゃんと登れる山はここしかないのだそうです。

http://sherpaland.net/report/nabesakaym.htm

2009年8月15日 (土)

三番手の男

「三番手の男」童門冬二 NHK出版
サブタイトルに、山内一豊とその妻
山内一豊については、司馬遼太郎でほとんど尽きております。
それでも、読む気になったのは、書き方のスタイルが変わっているから。
小説仕立てなんですが、ときおり、解説が入るのです。
時代背景だったり、信長についての注釈、秀吉についても注釈、箇条書きだったり、黒丸マークで要約してくれていたり
いうならば
小説を読んでいる途中で、ウィキペディアを参照しながら読み進めているようなもんです。
三番手の男とは三番手の男、人間のキレが三流なんだから、一流、二流の男が振舞うようなことは決してしないこと
よめさんが亭主に懇々と教え込んでおります。
亭主も自分がよくわかっていて、もっともだもっともだと納得しております。
そんな三流の男のお話しなど面白いはずがない、それでも面白いのは、童門冬二のコメントなんですね。
NHKも「そのとき、歴史が動いた」などの番組で、お話しを語っているのだが、大事なのは、コメントであり、解釈なんですね。
ドキュメンタリ番組を小説仕立てで読んでいるようです。
決して文学賞の候補には挙がることがない作品です。

2009年8月14日 (金)

晋平の矢立

「晋平の矢立」山本一力 徳間書店
主人公は壊しの棟梁です。
ほら、今でも解体業があるでしょう、その壊しを統べる頭です。
主人公も晋平で、どの章にも顔を出す、状況設定は同じです。
これは長編なのだと読み始めたら、違った、ひとつひとつの章は独立したお話しでした。
晋平の矢立とタイトルにあるが、矢立が出てくる場面はひとつもないがなぁ。

お話しがどうとかこうとか、そんなところを上げ下げしてはいけません。
職人のやりとり、頭、中頭の采配を味わうんですよ。
一力ワールドは、ストーリーの切れ冴えで売っているんじゃありません、読者は、深川が醸し出す味・雰囲気を何度も味わうために繰り返し新作にとびつくのです。
でもねぇ
連作だとは理解しますよ、最初に切れのあるお話しだったので、章が変わるたびにもっと話しに切迫感があってもええのに、だんだんとだれたお話しで終わるのだもの、もうちょっと精進していただきたいものですね。

2009年8月13日 (木)

マネーロンダリング・ビジネス

「マネーロンダリング・ビジネス」志摩峻 ダイヤモンド社
以前はビジネス小説が好きでよく読んでいました。
とりわけ、金融業界のものは大好物で、ストーリーの展開とは関係なしに、データとか背景とか、そっちのほうに眼を光らせて読んでいました。
いつのまにか、読まなくなってしまいました。
事件があざとすぎる、嵌め込まれた人が気の毒でたまらない、通常の状況を書いていては前作と変わらないので、どんどんとエスカレートしていく、進化しすぎたので、わたしにはもうついていけない世界になってしまいました。

このお話しは損保の業界です。しかも、M&Aで得た外国の損保会社のお話しです。
手に入れたテキサスの損保会社がちっとも儲からない、ということで、腕利きの若手社員を派遣することにします。
テキサスの社長は、保険を再保険して、再保険先はバミューダのダミー会社、そこでばらばらにして食ってしまっています。
一番の得意先は、パナマ系のマフィアのフロント企業で、麻薬、地上げ、要するにダーティなビジネスを保険料を払うことでマネーロンダリングしています。
わからんでしょ、こういうことです。
高額の保険料を支払います。保険は再保険して、再再保険して、ばらばらにして、キックバックして、クリーンマネーに変身するわけです。
この子細を明らかにすることがストーリーで、だんだんとスキームが明らかになってくるところが面白いのです。

作者は、損保会社の取締役を経たひとで、だから、業界事情に詳しいのでしょうね。
これが日本国内のお話しなら、気の毒だとかあざといだとかで、読む気がしなくなるとこですが、外国が舞台のお話しで、そこは気の毒感は消えてしまって、ドライに読めるというものです。

前々からの癖は抜けないもので、本筋のお話しではない、ちょっとしたことを拾い出しました。
日本では労災保険は国営ですが、アメリカでは損保会社が扱います、ワークメンズ・コンプと言います。
日本の労災保険は料率が決まっているが、アメリカのワークメンズ・コンプは自由設定みたい、これはほんまかいな。
マフィアはイタリア系がアメリカ全土を仕切っているのではなく、コロンビア、パナマなど中南米のマフィアが食い込んで、カポネの時代とは大違いなんだそうな。
というわけで、このお話し、おもろい、感動の大作とまではいえないが、読んで損した、時間を返せ、などと叫ぶことはありません。

2009年8月11日 (火)

舶来屋

「舶来屋」幸田真音 新潮社
幸田真音は初期の頃の国際金融のお話しが最高で、そこからは尻すぼみの状態です。
ニュービジネスのタネを探り当てて、お話しを広げても、そのビジネスの底が浅いから、いまいちですねぇ。
伝記でええものをみつけました。
銀座のサンモトヤマの創業者、茂登山長市郎の伝記です。
茂登山長市郎は、銀座の商人の子息ですが、店は弟に譲って、闇市で新しい仕事をみつけます。
外国にでかけ、エルメス、グッチを知り、取引できるようになります。
取引できるようになるまでが大変で、そのへんの経過は長い章立てになっております。
ブランド品を輸入してショップを建設して販売するわけですが
ヨーロッパのブランドオーナーが直営店を進出させるので、駆逐される羽目になる。
取り扱い商品、売上高は縮小して、致命的な打撃を受けるが
中近東の産品、アジアの産品、稀少品、ラグジュアリーグッズですね
そっちのほうへ転換して行く。
茂登山長市郎、サンモトヤマ、この名前を変えて、架空のお話しを創造することなく
あったことをあったように書いて伝える、主人公の行動こそが読者を感動させるのでしょうね。
その意味では
幸田真音の筆のちからではなく、茂登山長市郎の人物のありように興味がありますね。
小説なんだけど、自由な展開を控えたところが、この小説の読みどころなんでしょうね。

2009年8月 9日 (日)

小堀遠州

「小堀遠州」中尾実信 鳥影社
小堀遠州の一代記です。
小堀遠州は茶の湯の世界で、遠州流の始祖として崇められています。
政治的には、伏見奉行、近江奉行、五畿専断、として、朝廷との連絡調整が役割です。
ほかの一面に、作事奉行があります。
社寺の建築、城郭の補修建築、家康、秀忠、家光の三代にわたって、着実に作事奉行としての業績を伸ばしていきます。
建築は総合事業で、障壁画、天井画、釘隠しなどの金具、作庭、塀、まで範囲の多い仕事です。
俵屋宗達、狩野探幽、など、を世に出し、光悦門下で隠れた人材を前田家金沢に紹介し、加賀工芸の基礎を作るのにも貢献します。
要するに、キュレーターなんですね。
850ページにもわたる大部の本で、面白いか、と聞かれると、返事に困る。
血湧き肉踊るような面白みはありません。
退屈といえば退屈、エピソードのひとつひとつで、面白い部分を拾って、つまらない部分は読み捨ててください。
建築のお話し、作庭のお話し、襖絵のお話しでは興味が尽きないのですが
茶の湯のお話しになると、どこがええのかユニークなのか、判断のつけようがありません。
自分が茶の湯に疎いと、理解する部分、感動する箇所がほとんどないのに驚きます。

2009年8月 8日 (土)

尾道の御調山田谷、暑さで参った(自転車篇)

北之坊の寺に行くのに自転車を使いました。
尾道市と府中市の間の峠を越えて一周する予定でしたが
暑くて暑くて、途中で挫けて引き返しました。
なんぼなんでもかんかん照りのこの時期に自転車で坂道を登るもんじゃないなぁ。
そのへんをうだうだと書いております。

http://sherpaland.net/bike/2009/bike-090807-mitsugi/bike-090807-mitsugi.htm

2009年8月 7日 (金)

瀬戸内観音、尾道御調へ

瀬戸内観音ですが、尾道の御調まで進みました。
第28番、北之坊です。
毎度のことですが、終わってから山に登っているでしょ。
周囲に魅力的な山が見当たらないのです。
自転車で進むことにしました。
そのあたりは、いま、編集中です。

http://sherpaland.net/setouchi-kannon/28/28-top.htm

大変と大層

very much に対応する日本語で、大変な、とか、大層な、とかの形容詞があります。
大変な勢い、大層な勢い、両者にそんなに語感の違いはありませんね。
ただね、この場合
大変な暮らし、大層な暮らし
前者は貧乏な生活の感じがにおってくるのに
後者は裕福な生活の感じがただよってきます。
使い方を誤ると、とんでもない事態を引き起こすことがあります。

2009年8月 4日 (火)

ヤフオク

ヤフーオークションには登録も、参加もしていないせいか、見るたび、ちょっとした混乱が起きてしまいます。
ヤフオクは一目読みでヤフオクだとはわかります。
わかってはいるんですが
ヤオフクと順番を置き直して読んでしまいます。
ヤフオクとは発音しにくいし、ついつい、読みやすいヤオフクに脳内変換してしまうみたいです。

2009年8月 3日 (月)

因島の奥山、別名観音山

因島の山は奥山、別名、観音山に登ってきました。
ネットで事前学習したところでは、道が複雑できわめて難しい山
その気で、気を引き締めて取り掛かりました。
ものすごく簡単なコースを見つけました。
瀬戸内海国立公園歩道、これほど上等な歩道は歩いたことがありません。
本来、奥山と青影山はセットのものですが
夏は暑くてたまらない、もうひとつ青影山に登るなど出来ませんでした。

http://sherpaland.net/report/oku_kannon.htm

瀬戸内観音、因島へ

瀬戸内観音ですが、因島へ向かいました。
第26番対潮院 第27番観音寺
ぼちぼち盆の前の墓参りが増えてきました。
邪魔になるから、土日はこれから遠慮したほうがええかな。

http://sherpaland.net/setouchi-kannon/26/26-top.htm
http://sherpaland.net/setouchi-kannon/27/27-top.htm

寺に参ったあと、山に登ってきました。
奥山という山ですが、別の名前が観音山、観音寺の背後の山なので、そんな名前なんでしょうかね。
ただいま、編集中です。

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