ブラバン
「ブラバン」津原泰水 新潮文庫
この小説はハードカバーで出版された時から、文庫化されるのをずっと待っていました。
表現が変かな、必ず文庫化される本だと思っていました。
ハードカバー出版社はバジリコで気の毒しました。
年齢が40半ばになったが、もう一度ブラスバンドを立ち上げようという話しが起きる。
当然、お話しは高校生のころの時代にも戻っていく。
行ったり来たり、学年が数年次にまたがるから、登場人物が大勢出てくるし、楽器の数もあれこれお話しがふくらんでいく。
読み始めの最初は、この人物はキャラクターがなになにでなにの楽器を担当して、そんなことを確認しながら読んでいったが、かまわないのだ、エネルギーがほとばしるのをそのまま受け止めて読み進めればええのだ。
中年になって、エネルギーをかきたてるものが湧き上がってくる、立場上、参加できないものもいる。
どの人物が魅力的か、どの人物に感情移入しながら読んでいくか、もちろん、芯になる人物はいますよ、取り巻く群像のなかにひいきの人物を探しながら読んでいくと面白いです。
「ブラバン小説」というジャンルがあるんです。
中沢けいの 楽隊のうさぎ うさぎとトランペット など
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