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2010年10月28日 (木)

夜の終焉

「夜の終焉」上下巻 堂場瞬一 中央公論新社
20年前のこと、地方ゼネコンの社長の横暴に耐えかねて、下請けの業者が社長夫婦と娘を殺ししてしまう。
加害者の息子は弁護士になり、被害者の息子は厚木でひっそりと喫茶店を営んでいる。
育った街は汐灘市、架空の街の名前で、灘浜市とか、汐宮市とか、小説ではこういう名前はよく出てくる。
汐灘の空気の中では、加害者・被害者ともども、暮らしてはいけない、20年間、汐灘に足を踏み入れることはない。
被害者の息子は、店の前で交通事故で意識が戻らない少女の身許を探して、汐灘を訪ねる。
加害者の息子は、殺人事件の弁護を依頼されて、汐灘を訪ねる。
汐灘では、二人は接触することはないが、お互いに意識しないわけにはいかない。
とうとう、二人が顔を合わせることになる。
顔をあわせてどうなる、どうする、これはここでは語れない。
無理に20年間、被害者の息子、加害者の息子として、押し殺していた、押しつぶしていた、タブーから解放される。

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