秘境添乗員
「秘境添乗員」金子貴一 文芸春秋
著者は、自分は秘境添乗員でありジャーナリストであり通訳だと職業を紹介しています。
高校卒業後、アメリカのアイダホでホームステイし、カウボーイ訛りの英語を身につけた。
その後、カイロ・アメリカン大学でアラビア語を身につけた。
学生時代に、ガイドとして観光案内に従事し、卒業後も、旅行社の現地スタッフとして契約し、フリーの観光ガイドを職業とするようになった。
エジプトにいたり、日本で暮らしたり、その間、自分でも企画して、辺境への旅、イスラムの街々の旅を引率するようになった。
あとがきに、西遊旅行との契約が多かったとある、なるほど、西遊旅行は秘境辺境への旅が多いので、秘境添乗員とは納得できる。
わたしも、カタログパックで、西遊旅行の個人旅行に出かけたことがある。
学生時代にイランイラク戦争が始まって、現地スタッフとしてテレビ局のカイロ支局でアルバイトからジャーナリスト業界に入った。
湾岸戦争のころには、文芸春秋からの派遣で、現地レポートを送るようになった。
イラク復興の段階で、自衛隊の通訳に雇われた。
アラビア語が堪能だからで、サマワキャンプの立ち上げに際して、部族長、地主などの折衝で意思を通わせるのに骨折った。
読み始めは、添乗員としての内輪話しで、エピソードとしては面白い。
秘境の旅をするこもないだろうから、ちょっと自分とは離れたお話しだなぁと突き放してしまう。
自衛隊がイラクに派遣されるお話しでは、これは遠くないぞ、自衛隊を支えるスタッフとしてそんなことがあったのかい、と興味津津となります。
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