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「刑事さん、さようなら」樋口有介 中央公論新社
警察小説に、正義の警察官と悪い警察官の二種類がありますよね。
これは悪い方の警察小説です。
介護されていた老妻が殺されたのが一件、刑事が自殺したのが一件、身元不明の殺人事件が一件。
埼玉県警田舎町の警察です。
川向うの群馬県のほうが繁華街なんだそうです。
そんなローカルな埼玉県は知らないなぁ。
なにが悪い警察官か、捜査しているうち、殺人事件の犯人は自殺した警官とわかってきます。
ここは隠さなきゃ、署長、課長、ホンチョウも絡めて、なかったことに、伏せることにします。
悪い警察小説でも、そのまま終わるわけじゃない。
意外な反撃があって、警官は復讐されることになります。
陰湿な警官たちと思うでしょ。
悪い警官なんですが、おもわず、応援してしまうのです。
肩入れしてしまうのですよ。
老妻殺人事件、犯人は娘らしいのですよ。
介護していた夫が犯人とされて裁判に送られますが、ええじゃないか、どうせ執行猶予だ、覆すほどのもんじゃない。
このへんの判断が、悪い警官の判断で、あんがい悪くない判断なんですよ。
「お順 勝海舟の妹と五人の男(上下)」諸田玲子 毎日新聞社
勝麟太郎には年の離れた妹がいます、名前が順。
父が勝小吉、小普請組の御家人で、小普請組とは出仕する仕事がない状態です。
そこで放蕩な暮らしで過ごしております。
麟太郎が通っていたのは島田虎之助道場で、お順は島田虎之助に心を奪われてしまう。
それは、お順、八歳、島田虎之助、三十歳のころのお話し。
お順十六、島田虎之助四十のころ、ふたりの心は通うようになっている。
虎之助は結核を患い、祝言を前にして、死んでしまう。
佐久間象山が麟太郎の塾をたずね、佐久間家と勝家は知り合いになる。
麟太郎のすすめで、お順は佐久間象山に嫁入りする。
幕末の京都は攘夷攘夷で、象山は幕名により開国を説きに京都に行く。
攘夷浪士に襲撃されて象山は亡くなってしまう。
そのとき、お順は母親の病気見舞いで江戸にいた。そのまま佐久間家に帰る時機を逸してしまう。
官軍の江戸攻撃、勝海舟の斡旋で無血開城となるが、反乱軍が上野にたてこもる。
そのとき、屋敷を守ってくれたのが、村上俊五郎、俊五郎に島田虎之助の面影を見てイチコロとなる。
俊五郎の嫁のような、情婦のような、ちゅうぶらりんの状態が続いて行く。
大酒のみで女にだらしない生活能力のない人間だった。
結局、最後は海舟が離縁状を付き付け、関係を解消する。
五人の男、五人も男がいただろうか。
島田虎之助、佐久間象山、村上俊五郎、三人しかいないじゃないか。
ははぁ、勝小吉、勝海舟を加えて五人の男なのだ。
出雲神仏で長浜神社に行きましたが、目的は神戸川です。
神戸川の源流は女亀山です。神戸川源流の碑というのがあります。
今日は、日本海の河口から、下流域・中流域をたどりました。
先日、21日に、神戸川の中流域を進んでいます。
その行程に結びつけるのが目的でした。
国土交通省の分類では、神戸川水系は消滅して、斐伊川水系に包含されているのだそうです。
論より証拠、なるほど、この工事で斐伊川と神戸川は結ばれるのか、現在、着々と掘り上げております。
ま、そんなこんなで、神戸川については踏査が終わりました。
http://sherpaland.net/bike/2011/bike-110625-kandogawa/bike-110625-kandogawa.htm
出雲神仏、20の寺社の参拝ですが、19番目までとなりました。
長浜神社は国引きの神として知られています。
朝鮮の新羅から国土を引き寄せて、出雲大社の地を造成した、こういう縁起をうたっています。
この神話伝説は、ひそかに語っておくのが一番ええと思います。
声高らかに物語を語ると、民族紛争を引き起こし、出雲大社の塀や柱に、テーハミングク、ウリナラマンセイ、とハングルの落書きで埋められる、ことにもなりかねません。
そんな懼れがあるなら、きみ、取り上げてはいかんだろう。
ま、そうなんですがね、気持ちとしては、ひそかに語っているのですよ、決して声高らかに語っている気ではないのですよ。
今日、電器店でソフト売り場で棚をながめていて
あれ、発売元が変わった
JUSTホームページビルダー15
ジャストシステムから発売されています。
わたしの持っているのはIBMV6.5
検索して調べてみると、2010年2月16日、ジャストシステムがIBMからプログラム著作権と商標権を取得したことを公表したのだそうです。
V6.5からバージョンアップに追随するのは止めていますが、V15までバージョンアップしているとは知らなかった。
わたしの使っている画像処理ソフトはペイントショッププロで
早い時期に、身売りしています。
会社が合併したので、ソフトも連れて行かれたのですがね。
この業界、転売あり、合併あり、安定しているものなんかありませんね。
出雲神仏で須佐神社を参拝しましたが、その続きです。
須佐神社を起点に、佐田町を南へ北へ縦断しました。
自転車を走らせていると
どこへ行くんですか、何を見に行くんですか
質問を受けます。
返事のしようがないなぁ。ただただ自転車を走らせるのが目的だもの。
交通事情を聞いたり、どっちの道が楽か遠いか、そんなことを聞き込むことはちょいちょいです。
聞かれたほうは、不審者とまで断定はできないが、ヘンなヤツ、と思っているだろうね。
http://sherpaland.net/bike/2011/bike-110621-izmo_sada/bike-110621-izmo_sada.htm
出雲市佐田町、このあたりは来たことがありません。
出雲神仏で順番に来ないと、なかなか訪問することがありません。
須佐神社とは、スサノオが亡くなった地、それで須佐神社があるのですね。
このあとは、自転車で佐田町界隈を走りました。
自転車篇の編集は明日になります。
「やさぐれ」犬飼六岐 実業之日本社
サブタイトルに、品川宿悪人往来
やくざの三下、使いっぱしり、まだ杯をもらっていない若者が主人公です。
読み始めは、毎度おなじみのやくざ話しと、取りかかりました。
ちょっと違うな、短編それぞれにゲストがいるのだ。
いわゆるやくざ小説とちょっと違う、ゲストにおかしみがあるのですよ。
ゲストの毛色が変わっているから、お話しの色合いが様々で、そこがええところです。
三下がいて、ちゃんと親分の盃をもらっている兄いがいて、セットでお話しが進んで行く。
品川新町と品川北宿にそれぞれやくざの親分がいて、抗争を重ねている。
老舗のやくざが北宿、新興のやくざが新町、三下は新町のやくざの世話になっている。
やくざ立身出世物語だと思うでしょ、最終篇で堅気に戻らざるをえなくなります。
それでええのだよ。
やくざになりきれない純なところがあったのだねぇ。
蛻(もぬけ) 犬飼六岐 講談社
尾張徳川家の江戸屋敷に町人の町があります。
東海道の宿場町を模して、ざっと一町(110M)の長さで、70人の住人が住んでおります。
無理に掻き集めた住人で、三年経てば、褒美の50両が貰える約束です。
目的は、殿様の座興のため、将軍家や大名を接待するため。
客が見物にさしかかると、立ち退きぃ、と声がかかって、全員家を空っぽにして隠れなきゃならない。
蛻(もぬけ)の殻(から)、この状態から題名を思いついたのでしょうね。
客は、店先や座敷を掻き回して、下々の暮らし様、商売の有り様を手に取って、バーチャル下々を堪能するわけです。
その住人のなかで人が殺されます。
続いて、もう二人。
だれが犯人か、次にだれが殺されるのか、住民同士、疑いをかけあい、パニックになっていきます。
とまぁ、ストーリー紹介はここまで。
アマゾンその他の本屋の宣伝では、江戸屋敷内の町人町は実在した、とあります。
ほんまかいな。
実在したのなら、これはえらい悪政、町人にとっては迷惑な話し、藩主の座興・接待が目的なら無意味な濫費です。
犬飼六岐、頭をひねって架空の町を作り出したのだろうと思います。
最初は取っ付きにくい、読みにくい、誰が誰なのか把握しにくい。
人が殺され出すと段々と人物がはっきりしてきます。
もっと殺されると、残った人物の相関関係ががわかってきます。
そんなに人が死ぬなら、破滅的な最後になるんじゃないか。
いいえ、ハッピーエンドになります。
だしぬけな終わりですが、救われるお話しでなきゃいかんわね。
雲南市三刀屋の峯寺弥山に登ってきました。
出雲平野と山奥とを繋ぎ合わせる接点でしょうかね。
峯寺が修験の寺で、島根県の山伏を束ねています。
中国地方の山伏は、石鎚山の山伏の影響が大きいのです。
ここの峰寺は、吉野の大峰山の傘下にあります。
出雲大峰と自称していますが、残念なことに、峯寺弥山の標高が低いなぁ。
まぁ、平野と山地との接点なので、標高が低いのは承知の上なんでしょうね。
出雲神仏霊場は17番の峯寺まで進みました。
今回は、自動車で登るのは潔しとしない、歩いて登りました。
山道を歩いたほうが気持ちが開いてくる。
そうしたほうがええですよ。
寺に参拝後は、背後の峯寺弥山に登りました。
編集はこれからです。明日になります。
「書店員の恋」梅田みか マガジンハウス
書店員を題材にした小説なら、惨めな結末を迎えたり、不倫不幸になることは、ゼッタイにないとだろうと確信して手に取りました。
書店員を弄ぶお話しなら、書店で邪険にされて、そもそも売ってもらえないだろう、そりゃそうですよね。
書店員、不安定なコック志望の青年と恋しています。
書店のセールスで、ケータイ小説の作家と知り合いました。
さて、これからどうなるか、という展開ですが、これがテーマなんですね。
ともだちは、結婚は愛よりも金、という立場、ヒロインは結婚は愛、という立場、結局、ともだちも愛のほうを選ぶのですね。
で、ヒロインはどっちを選んだの?書いてないんですよ。書かないまま結末を迎えている。
<珠玉の名言>
■あなた、えらいわね、本屋さんの仕事はけっこう重労働でしょう?それで、お給料だって、たいしてよくないんでしょう?大変ねえ、早くお嫁にいけるといいわねえ。
以前は、書店員という職業を聞いてまず「知的でいいお仕事ですね」と言われることが多かった。そこにはどちらかといえば羨望のまなざしが含まれていたはずだ。
翔子が書店員になってたった六年しか経っていないのに、この六年でいったい何が変わったのだろうか。
■当時、三高の男性を求めていた女性たちは、今の玉の輿ねらいとぜんぜん違うのよ。
自分自身、もっといい仕事がしたい、もっといい女になりたい、もっといい生活がしたい。みんな、強く願っていたの。その結果として、そんな自分に似合ういい男とつきあいたい、その願望が三高だったわけ!
でも、今の女性たちは自分自身を本気で向上させようなんて思ってない。見てくれや上辺をつくろって、とにかく金持ちの男をつかまえて、それにぶらさがって、自分はラクして生きていこうとしているだけ。
■億万長者を億万長者として見ずに、ひとりの男として見ることができる人しか、億万長者を落とせない。
「古道具屋皆塵堂」輪渡颯介 講談社
古道具屋で修行を積むお話しです。
主人公、古道具屋の長男は幽霊が見えるのです。
次男が稼業を継いでいたが、亡くなったので、戻されてきました。
ただし、他人の古道具屋で修行を積んでこい。
その修業先が皆塵堂、小店で売るものは汚いものばかりで、こんなところで修行になるのか。
曰くのある店で、幽霊が見えてきます。
「道具屋には向かない男」「鰻の住み処」「鈍刀が切る縁」「その娘はやめておけ」「猫屋敷に棲むもの」
幽霊はなしで、気味が悪いのは「鰻の住み処」夜なかに読んだのでぞっとしますね。
怪談ものとは知らずに手にしました。
怖いお話しだけではないのですよ、江戸の長屋の人情はなしもあって、心がほっこりするお話しなんです。
最後の「猫屋敷に棲むもの」この篇で、主人公がなぜ幽霊が見えるようになったのか、その秘密が明らかになります。
「囲碁小町嫁入り七番勝負」犬飼六岐 講談社
薬種問屋の娘で、碁が強く、囲碁小町と呼ばれております。
御典医の隠居と碁を打って、容赦ない勝ち方をしました。
孫の嫁にきてほしい、囲碁の七番勝負をして、負ければ嫁に来てほしい。
御典医と薬種問屋、断れば角が立つ、勝てば嫁入りの話しは流れるのだ、受けて立とう。
中編小説が7本です。
対戦相手はどれも段位にして上位者です。そこを互先、平手で打つのが条件です。
3勝3敗、最後の章で勝負が決まります。勝ったか負けたかは語らないでおきます。
囲碁の打ち方を知らないでも読めますが、そりゃぁ、知っていればより深くお話しが納得できます。
幸い、棋譜が出るほど専門的ではありません。
麻雀小説というジャンルがあります。
そこでは配牌の絵がないとお話しが進まない、言葉で語ったのではお話しにならないのです。
そういうものじゃないから、まだ理解しやすいです。
5月の読書メーター
読んだ本の数:11冊
読んだページ数:3416ページ背表紙は歌う (創元クライム・クラブ)
出版社のタイプからして、これはミステリーの連作短編集なんです。ミステリー臭さは消えていて、業界のお話しの臭いが強くしています。主人公は弱小出版社の営業、書店をまわって、自社の本が売れるようにプッシュするのが仕事です。当然、営業対象の書店員はいっぱい出てきます。驚くのは、出版社各社の営業が顔見知りなことです。それだけじゃなく、飲み会も開きます。へぇぇ、わたしの在職していた業界では営業同士が言葉を交わすなどあるはずもない世界だったのにね。ミステリーにも、殺人事件ばかりじゃなく、他愛もない犯人探しがあってもええ
読了日:05月29日 著者:大崎 梢
ミッドナイトイーグル
北アルプスの冬山で、爆発炎上する飛行機を見つける。そのころ、米軍の横田基地では侵入者がいて、銃撃戦が起こった。カメラマンは、同級生の新聞記者を誘って、北アルプスに入った。別居中の妻は、フリーのライターで、横田基地の周辺を探っている。米軍のステルス爆撃機に核爆弾を搭載して、常に北朝鮮の上空をパトロールしている。北朝鮮と中国が連携して、横田基地で爆撃機に爆発タイマーをしかける。ねらいは、核爆弾を奪うこと、核爆弾を日本で爆発させること。タイマーは爆発して、北アルプスに不時着する。北朝鮮軍、中国軍、自衛隊、米軍が
読了日:05月28日 著者:高嶋 哲夫
まかり通る-電力の鬼・松永安左エ門
前半は、日露戦争のころから大正中期まで、松永安左ェ門の青年時代が中心の物語です。慶応を中退して、石炭商売から出発します。福沢桃介と親しくて、電気業界に近づいて行きます。大正中期から日中戦争前夜、お話しは、時間を飛び越えて進んで行きます。戦争に備えて、電力業界は官の統制の下に置くことになります。日本発送電という巨大会社と地区割りの九つの配電会社に編成された。それ以前は、各地各川筋の発電会社と、先発免許で配電権を得た配電会社がいくつもあったようです。戦争に負けて、GHQは電力の統制をはかります。
読了日:05月21日 著者:小島 直記
日本と中国は理解しあえない
第1章 かくも異なる日本と中国、第2章 「政治の中国」と「文化の日本」、第3章 「中国問題」の行方を読む、第4章 日中関係はどうあるべきか、終章 日本と中国は理解しあえない、書かれた時期は北京オリンピックが開かれる前のころです。終章で書かれている見出しには、放っておかれるときが日本は一番幸せ、要するに、日本と中国は理解しあえない、敬語を使う関係を保ったほうがいい、「日米離反」策に警戒せよ、中国の指導者が毎日テレビに出る理由、北京オリンピックで何が起きるか?、結論は「敬遠」せよ
読了日:05月16日 著者:日下 公人,石 平
秘境添乗員
カイロ・アメリカン大学でアラビア語を身につけた。卒業後も、旅行社の現地スタッフとして契約し、フリーの観光ガイドを職業とするようになった。エジプトにいたり、日本で暮らしたり、その間、自分でも企画して、辺境への旅、イスラムの街々の旅を引率するようになった。あとがきに、西遊旅行との契約が多かったとある、なるほど、西遊旅行は秘境辺境への旅が多いので、秘境添乗員とは納得できる。湾岸戦争のころには、文芸春秋からの派遣で、現地レポートを送るようになった。イラク復興の段階で、自衛隊の通訳に雇われた。サマワキャンプの立ち上
読了日:05月14日 著者:金子 貴一
ニッポンのヘンな虫たち
カテゴリーとしては図鑑でしょうね。ただし、おしゃべりが多い図鑑です。虫好きが集まって、ニッポンの気になる虫、ヘンな虫の選考会議が開かれます。推薦の弁があって、賛同、よこやり、丁々発止があって、このようなリストになりました。クヌギハサミムシ、ヤエヤマツダナナフシ、アリツカコオロギ、ヘビトンボ、シリアゲムシ、ウミアメンボ、アカマダラハナムグリ、ケブカコフキコガネ、ヒメシュモクバエ、カマバエ、ムラサキシャチホコ、ニジュウシトリバ、ミカドアリバチ、セナガアナバチ。それぞれ、選定理由を述べて、図鑑で姿が見られます。
読了日:05月11日 著者:
警視庁FC
こんど、警視庁内にFCが誕生した。FC室長がひとりいて、部下は全員かけもちだ。特命でFCの仕事もするが、本来の業務も続けて担当する。地域部地域総務課からひとり、それがわたし。組織対策課(マル暴)からひとり、交通部都市交通対策課(ミニパト)からひとり、交通部交通機動隊(白バイ)からひとり。撮影が始まって、撮影現場で事件が起きる。ひとが殺された。地域課というのは、いわゆるお巡りさん、チームの他のメンバーも、マル暴、ミニパト、白バイ、それぞれ職業上の意識・特徴が出るもんだねぇ。殺人事件の捜査も協力して行わなけれ
読了日:05月09日 著者:今野 敏
プラントハンター 命を懸けて花を追う
兵庫県川西市の植物卸問屋・株式会社花宇の5代目、日本最大の植木屋といったほうが理解が早いでしょうね。世界中の珍しい植物を輸入することもやる。樹齢千年のオリーブの古木を輸入するところが圧巻ですね。日本の蘇鉄の巨木をスペインの植物展示会で披露して、蘇鉄とオリーブをバーターで引き取り合う。あるいは、ボトルツリーのお話し、バオバブの樹と同様に、ズングリムックリの徳利みたいな樹です。40フィートコンテナが最大のもので、これ以上のコンテナでは道路で輸送できない。そのコンテナいっぱいに詰め込んで船積み、陸送するわけ
読了日:05月08日 著者:西畠清順
数えからくり―女錠前師緋名
ヒロインは女ながらに錠前職人、ヒーローは髪床屋、旗本屋敷の座敷牢の錠前を交換してくれるように依頼されるのが発端。紙屋から髪の結い上げを頼まれて座敷に上がるが、どうやらこの家のお嬢さんが殺されたものらしい、それが別件の発端。奉行所の隠密見回りがいて、その手助けを髪床屋がしている。情報、うわさ話しの行き交う場所は床屋で、床屋がお役人の手下で使われるのは当時の常識のことなのだそうな。このふたつが噛み合って、ややこしいお話しが展開する。女錠前師が活躍するのだと期待するでしょ、あまり出番がない、少ない。髪床屋のほう
読了日:05月08日 著者:田牧 大和
荷抜け
牛方26人が連帯して、運ぶ荷物を荷抜けして、それを元手に専売品の塩などを安く売ることにしました。問屋側にしたら、横領であり泥棒であるわけです。牛方としては、押し借りであり、年賦返済を約定にした売買行為であるわけです。他方、百姓仲間では一揆が盛り上がり、何万もの百姓が一揆に集まります。時は幕末、場所は糸魚川から松本へかけても塩街道の沿線です。ヒーローには、牛方の少年を配したり、死んだはずのお父が一揆のアジテーターだったり、それが主要人物です。松本藩が塩を専売にしていて、魚津の問屋が藩の役人と結託して、売値を
読了日:05月06日 著者:岡崎 ひでたか
菅直人 総理の野望
サブタイトルに「小沢一郎との死闘」2010年6月に民主党代表就任、ただちに総理大臣に選出されております。出版時期が2010年10月、9月に起きた尖閣列島中国漁船衝突事件などは扱われておりません。内容を追うと、小沢一郎と対決した、対峙したという局面は書かれておりません。タイトルと内容が一致していない例ですね。菅直人、民主党代表に就任するのがこれで3回目なんですよ。敗者復活戦というか、何度もリターンマッチを許すのが民主党の伝統なんでしょうね。自民党では、いったん総理を退くと、いっちょうあがり、元老院入りで
読了日:05月01日 著者:大下 英治
読書メーター
「下町ロケット」池井戸潤 小学館
ビジネス小説には、悪いやつはとことん悪くて、胸が悪くなって読み続けられなくなるものもたくさんあります。
その点、これはどこまでも希望の持てるお話し、予定調和で大団円に向かって行きますが、予定調和でなにが悪い、こういうものを求めているのです。
ロケット発射が失敗して、責任を負わされて、退職して、研究者から父の町工場へ転職します。
あれから十何年、町工場は高い品質で知られる会社に育っています。
特許訴訟をしかけられます。
訴訟を長引かせて、資金繰りに行き詰らせ、乗っ取りを図る意図からの訴訟です。
帝国重工が新しいロケットを開発しています。
そのキーになるノズルシステムは、この町工場が特許を先に取っております。
特許を売ってほしい、だめなら、特許使用の占有権を契約してほしい。
この町工場、断ります、製品で納入することを求めます。
肝心のキーデバイスを町工場に抑えられてはメンツにかかわる、このへんがビジネス小説の攻防なんですね。
いやぁ、面白い。
上場企業がきりきり舞いする、銀行が高姿勢から一転卑屈になる、天下の帝国重工がロケットを飛ばせなくなる。
そりゃぁもう、爽快なお話しです。
いままでは、ラジオは民放でした、地元のラジオ中国
東日本大震災のとき、NHKのラジオビタミンを聞くことが多くなりました。
それ以来、ラジオビタミンのほうが優勢になっております。
NHKなんですよ、NHKなのに、プログラムというのか、タイムテーブルというのか、編成が自由なんでですよ。
インタビューで反響がええと、延長して、次のプログラムのコマを潰してでも、どんどんインタビューを続けてくれる。
民放は自由だ、いやいや、コマそれぞれにスポンサーがあるので、そんなに融通は利くもんじゃないです。
あんがい、NHKのほうが、自由がないようにみえていても、逆に、制約が少ないのかもしれません。
あのね
これはラジオの世界だから通用するのかもしれません。
テレビでは、そんな自由自在は無理でしょうね。
出雲神仏で巡っておりますが、熊野大社と須我神社に挟まれて、八雲山があります。
この山はネットで登場する場合
西から登るコース、これは登山者のページ
南から登るコース、これは宗教がらみのページ
通して登ったというページが見当たらないのです。
登ってみた結果ですがね
舗装路歩きが多いので、山道を踏むだけのコースに限定したほうがええかもしれない。
須我神社から奥宮、夫婦岩、八雲山山頂、そこからは来た道を引き返す、核心部だけを歩くことになるので、このほうがええかもしれません。
出雲神仏巡拝、雲南市大東町の第16番須我神社まで進みました。
わりとこじんまりとした神社なんですよ。
ところが、日本最初の宮、と打ち出しがものすごい。
こんなことは最初に言ったほうが勝ちなんですよ。
証拠とかそんなの問題じゃない、そうかもしれない、と思わせるところが神話伝説の世界なんです。
このあと、八雲山に登りました。
八雲山篇はもうちょっとお待ちください。
今日、宰相不幸社会という語句を始めて見て感服しました
うまいこと言うなぁ
wikipediadeで検索すると、いっぱい出て来ます
菅直人氏が首相に就任したのが2010年6月8日
翌日、2010年6月9日には
どっこい祭儀 雑感・若干増感 というブログが
宰相不幸社会というスレッドを立てております
http://lastinghours.jugem.jp/?eid=738
もちろん、菅直人氏が常々語っている、最小不幸社会に対応した言葉です
これが、宰相不幸社会と言い出した最初なのかしら
前々から、最小不幸社会ではなく、不幸最小社会なら、政策として納得できるのに、と不満でした
宰相不幸社会、これはピッタリだなぁと納得です
出雲神仏で熊野大社を参拝したのが前のスレッドですが
ここを起点に八雲山の周囲を一周してきました。
たぶんきついコースになるだろうな、危ぶみましたが
そんなことはありません、坂道は坂道だが、負荷はほどほどのものでした。
自動車が登れる坂道なら、自転車はじゅうぶん対応できます。
地図をながめて、コースのプランを立てるのが楽しみになってきました。
http://sherpaland.net/bike/2011/bike-110531-yakmo_sanrok/bike-110531-yakmo_sanrok.htm
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