無花果の実のなるころに
「無花果の実のなるころに」西條奈加 東京創元社
西條奈加の作品は、時代小説が多いのですよ。
パラレルワールドで現代と過去とがイケイケで繋がっているのも含めてですがね。
これは現代版、うんと違って中学生が主人公です。
父と母は北海道へ転勤して、祖母とふたりで暮らしています。
暮らしている場所は神楽坂、そう、祖母はむかし芸者だったのです。
短編集で、六篇が連作で連なっております。
表題作の「無花果の実のなるころに」無花果はいちじくと読みます。
これは、なりすまし詐欺のおはなし、詐欺の手口は単純で、表題作にするほどのもんじゃないね。
犯人をかばって自分が犯人だと名乗るおはなし。
学園祭で絵が破られるおはなし。
なりすまし詐欺。
遺産相続のおはなし。
ともだちの出生の秘密。
イケメンであるがゆえの副作用のおはなし。
ある篇では中学生が、ある篇では祖母が、解決していくおはなしです。
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