8月に読んだ本
8月の読書メーター
読んだ本の数:10冊
読んだページ数:3527ページ
ナイス数:24ナイスガイシの女
読み始めは、なんだなんだ、ちょっと英語の使える女のゴタゴタのお話しかい。それは前振り、兄が自殺した。兄は融資した融資先が倒産して、責任を取って自殺したのだ。ヒロインは、転職して転職して、今はガイシの銀行にいる。鬼の上司がロンドンから赴任してきて、今の案件は、ロシアと日本を天然ガスで結ぶシンジケートローン。手数料だけ前取りしてシンジケートローンをファンドに組んで売り渡す。えらくえげつないハゲタカ商法じゃないか。出てくる女がどれもこれもタフなんですよ。筋骨隆々というのじゃないよ、生き方がタフなんですよ。
読了日:08月28日 著者:汐見 薫
蒼い猟犬―1300万人の人質
警視庁捜査一課に第三係が発足した。集められたのは新米ばかり。所轄から上った若者と交通課からの女子警官、キャリアでほやほやの新人。たまたま最初の事件が小学校給食の食中毒事件、事件は意外にも脅迫事件で、都知事への要求は五億円の身代金。そのなかの一億円はみごとに略奪されてしまう。タイトルが蒼い猟犬であるように、若い刑事が成長していくお話しで、ベテランは叱りながら成長をうながしていくお話しなんですよ。犯人は、本筋に関係ない人がちょいちょい出てきて、あれれ、さては、案の定、犯人はそっちでした。青年が成長していくお話
読了日:08月23日 著者:堂場 瞬一
ナニワ・モンスター
時系列を順番に入れ替えると、第2部で浪速特捜部が厚生労働省の汚職事件を摘発します。仕返しに、浪速を経済制裁することを思いつきます。そこで第1部、鳥インフルエンザに似た、キャメルインフルエンザが浪速で発見されます。ウィルスの媒体が鳥ではなくラクダなんですね。パンデミック、エピデミックを宣言して府内への人の出入りを禁止します。そこで立ち上がるのが浪速府知事、名前は村雨知事だが、モデルはどう見ても橋本知事だねぇ。どのようにお話しが収束するのかは書かないでおきますね。彦根新吾、斑鳩芳正、白鳥圭輔、おなじみメンバー
読了日:08月22日 著者:海堂 尊
さらば銀行の光
どう見ても第一勧業銀行がモデルとしか思えない銀行なんですよ。昭和52年主人公は大洋栄和銀行に入行した。入社したときは合併後なのだが、大洋系と栄和系の旧銀行は融合することなく残っていた。順調に銀行生活を送り、貸付先の倒産、銀行内部でも使い込み、バブルの無軌道な融資にも触れ、二つの派閥の取り込みにもあってきた。それぞれの章は事件が起きて完結するのだが、最後の2章は違う。総会屋への巨額の融資があり、会長頭取相談役、関係する役員も含めた大量の逮捕者を出してしまう。平成9年、広報の次長として、すべてに立ち会い新体制
読了日:08月20日 著者:江上 剛
危ない中国 点撃! 福島香織の「北京趣聞博客」
サブタイトルに産経新聞中国総局記者福島香織の「北京趣聞博客(こねたぶろぐ)」福島記者が北京在任当時、ブログに書いていたものです。北京から産経本社政治部へ転勤し、いつのまにか、退社してしまいました。当時のブログが本になりました。その中の、中国の食は危険がいっぱい、食の安全学、ブログで読んでいた当時は、日にちが飛び飛びで短文なので苦笑いで読めました。まとまって本になると、これでもかこれでもか、耐え切れないね、かんにんしてちょうだい、とページをパスしてしまいました。恐ろしいなぁ、住むとなったらよっぽど注意しなき
読了日:08月19日 著者:福島 香織
黒の狩人 下 (2)
主要登場人物のリストが上巻では22人、下巻では27人、誰が誰やら、時々混乱します。「公安捜査というものは、刑事捜査とは異なります。刑事捜査においては、情報の共有は原則です。しかし公安捜査においては、各人が各様のパイプ、すなわちエスをもち、独自の動きをする。そこから得た情報は、本人が必要と判断したときのみ、共有仏となるのです。水森がいかなる状況にあるとしても、自己責任に負うところが大きい、と私は考えています」「公安じゃなくてよかったですよ」いって佐江は立ちあがった。これ以上話してると一条を殴りそうな気がし始
読了日:08月14日 著者:大沢 在昌
黒の狩人〈上〉
北の狩人、黒の狩人、狩人シリーズ、新宿署の組対刑事佐江警部補が主人公です。公安の事件にマルボウ刑事が駆り出されて担当させられた。中国人が次々と死んでいる。共通点は脇の下に入れ墨がある。○山と入れてある。五岳聖山、中国の名山の名前が入れ墨してある。本庁の公安、外務省、中国大使館の公安部門、入れ混じって介在してくる。「まっとうでない人間には厳しく接する、ということですか」「もっと簡単にいいましょう。犯罪の加害者とその予備軍がこちら側で、あとはすべて被害者かその予備軍です」
読了日:08月14日 著者:大沢 在昌
四色(よしき)の藍(あい)
四色の藍と書いて、よしきのあいと読みます。いつもの西條奈加ワールドじゃありません。普通の時代小説です。藍染め屋の女房ですがね、亭主が殺された。阿波徳島で、兄が殺された。仇を追って江戸へ妹が走ります。四色の藍とは四人の女なんですよ。亭主の仇を求める女、兄の仇を求める女。手助けするのが二人、亭主に二度も苦界に売られた女、洗濯女のばあさん。この背景には、阿波藩江戸家老の賄賂まみれが絡んでいるのです。お話しの展開ぶりは、書きおろし時代小説文庫の語り口と似たようなもんです。いつもの西條奈加なら時代小説ファンタジー
読了日:08月10日 著者:西條 奈加
グランプリ
自転車レースでもプロの競輪のお話しです。師匠と弟子がいたり、地区別に対抗したり、レースの組み立てを仲間と相談してペースを作ったり、敵を妨害したりするわけです。競輪場に入ったこともない、車券を買ったこともありませんが、読んで面白かった。剣豪小説と同じノリなんです。柳生十番勝負、そんなお話しと展開は似ているなぁ。日本選手権競輪:高松宮記念杯競輪:博仁親王牌・世界選手権記念トーナメント:読売新聞社杯全日本選抜競輪:オールスター競輪:朝日新聞社杯競輪祭:KEIRINグランプリ。各レース毎に章がわかれています。
読了日:08月06日 著者:高千穂 遙
禁猟区
警察官内部を対象にする監察官のお話しです。警務部人事1課が監察を所管する部署だ。○禁猟区:ホストクラブで賄賂を取って、ホストに注ぎ込む所轄の巡査部長。○免疫力:癌に効くという民間療法、自分でも効果があったので、やくざの組長にも教えてやった。彼にも効果があって、癌患者向けに商売を始めた。リベートが生まれる。○秋霜:捜査能力はまるでダメなのに、新聞記者に捜査内容を漏らす刑事がいる。時効が完成する直前で、目を付けた容疑者に、偽の物証を作り上げようとする。○見つめないで:警務部所属の女性監察官がストーカー被害に
読了日:08月03日 著者:乃南 アサ
読書メーター
« NHK、ニホンGO | トップページ | 誰も書かなかった「反日」地方紙の正体 »
コメント