共鳴
「共鳴」堂場瞬一 中央公論新社
ひきこもりの若者がいます。
突然、祖父にちからづくで連れ去られてしまった。
祖父は退職刑事、今は警察アドバイザーとして地域に協力している。
スーパーで、崩れた高校生と知り合う。
ドロップアウトした原因は、祖母の介護に疲れて父が祖母を殺したのではないか、その疑問からなのだ。
若者も似たようなこと、祖母の介護を切り上げえるため、父が祖母を殺したのではないか。
祖父はスーパーマンのようだ。
並行した事件に、ヤクの密売事件がある。
中国人の留学生の女の子とガソリンスタンドの青年が行方不明になった。
その端緒をつかんだのも、ヤクの黒幕の人物を指定したのも祖父だった。
ひここもりの若者を叩き直すのに、みかけは乱暴だが、実に効果的な指導を行ったものだ。
堂場瞬一は、警察小説とは違うな、退職刑事のストーリーのジャンルを開拓したのだ。
« 何らやましいことはない | トップページ | 船の数え方 »
コメント