半島へ、ふたたび
「半島へ、ふたたび」蓮池薫 新潮社
北朝鮮拉致被害者の蓮池薫さんの著作です。
第1部が、韓国への旅
第2部が、翻訳者として立っていくまでの経過
文章の語り口に可笑しみがあって、読んでいてとても好感が持てます。
一度は強制的に拉致された朝鮮半島を訪問するのは、なんぼ北と南と国は違っていても、ためらいがあったようです。
朝鮮語・韓国語からの翻訳者としてのセールスプロモーションでもあるわけです。
ソウルの下町を歩き、韓国の作家と面会しながらの旅行記です。
第2部の翻訳者として飯が食えるまでの経過が面白いです。
北朝鮮では、日本の文書を朝鮮語に翻訳するのが仕事でした。
直訳するのではなく、背景を咀嚼しながら、意味を伝えていたわけです。
日本に帰ってからの翻訳作業も、単純作業ではない、トランスレートして意味を渡さなきゃならない。
なるほどねぇ、半生を翻訳者として生きてきたのですねぇ。
« とりあえず、生存証明 | トップページ | 今朝のガッカリ »
コメント