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2011年12月12日 (月)

化合

「化合」今野敏 講談社
殺人事件です。殺人事件の捜査です。
本庁から若い刑事がコンビを組んだのは所轄のベテランです。
だらだらさぼっていて、使えないオヤジだなと軽蔑していたが、ほんのわずかの行動で勘所をつかんでいきます。
聞いたところでは、捜査方針に逆らって、真犯人を引っ張ったが、方針は動かず、みすみす無実の人間が冤罪になってしまった。
それを機に、斜めになっている傾向があるのだそうです。
検事が介入して、捜査の指揮を執ることになりました。
検事の指揮は間違っている。若い刑事も所轄のベテランも犯人は別にいる、と違う線を洗います。
検事の見込みは間違いで、無事、冤罪を作ることなく、真犯人にたどりつきました。
こうダイジェストすると、なんだなんだ、2時間ドラマかい、と値打ちを低く見てしまいがちでしょ。
若い刑事がベテランの姿を見て、自らのあるべき姿を鏡にすること。
屈折した失敗があるから、異様な指揮をやり過ごして真実に近づくベテラン。
捜査本部の上層部も、検事の暴走に追随することなく、きちんと反論すること。
検事が捜査を指揮することなど、赤かぶ検事のテレビドラマだけの世界と思っていました。
そんなにあることじゃないのですね、あったとしたら、検事が暴走したら、こんなことになる、というストーリーです。

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