しょうがない人
「しょうがない人」平安寿子 中央公論新社
小説というよりエッセイだなぁ。群ようこなどの軽妙エッセイと同類なのかな。
いとこの高飛車な様子とか、パート先の社長や同僚の家庭のあれこれ、にやりと笑える話しだったり、大笑いする話しだったり。
主人公は日向子、自分の家族のお話しになると、手放しで大笑いするわけにはいかない。
夫の母は今は別居しているが、同居を迫られたらどうしよう。
実家の父母が家を改築してゲストハウスを始めたい意向だそうな。
妹がそれに乗って、共同経営しよう、おねえちゃん、遺産放棄して。
だんだんと、しっちゃかめっちゃかな展開になってきます。
おいおい、読み続けるのがちょっと苦しくなってくるぞ。
最後は、みかけ、ハッピーエンド。平和の底にはマグマがあるよねぇ。
このお話し、あなたのよめさんに読ませてはいけません。
そうだ、そうだ、と共感されたらえらいことになるよ。
最初が軽妙エッセイと紛れる語り出しだけに、畳み掛ける家庭のドラマはなかなかの迫力があります。
そうそう、平安寿子は、たいらあすこ、と読むのだそうです。
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