明日のマーチ
「明日のマーチ」石田衣良 新潮社
山形の工場で派遣社員たちが首になった、契約が解除された。
春原陽介、この小説の語り手、黒瀬伸也、ブログをやっている、林豊泉、中国残留孤児の三世、三津野修吾、無口な大男。
修吾は歩いて東京に帰るという。なんとなく三人とも一緒に歩くことになった。
野宿の毎日なのだ。
明日のマーチというタイトルで伸也がブログを開始した。
反響があり、週刊誌の取材まで現れた。
行く先々で歓迎があり、テレビの取材まで来るほどになった。
マスコミの取材が突然なくなった。
修吾は殺人事件の従犯で、刑務所を出所していることがマスコミに出たのだ。
もともと四人で歩くことを始めたのだから、これからも一緒に歩こうと申し合わせた。
記者を集め、実情を全部開示し、質問はすべて受けて答えた。
それでも、フォロワーが追随し、段々と人数が増え始めた。
NPOの組織を受け入れ、厚生労働省と折衝するようになった。
3百人を超える群れになると、警察とも折衝し、公園を借りたり、自治体の炊き出しを受けたり、組織とも折り合いをつけねばならないのだ。
結果
ハッピーエンドです。
どのようにハッピーエンドなのかはここでは語りません。そこがキモだからね。
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