セキタン!ぶちかましてオンリー・ユー
「セキタン!ぶちかましてオンリー・ユー」須藤靖貴 講談社
相撲社会での業界用語で、セキタン焚いて大急ぎ、急ぐことの枕詞のようです。
土俵立身出世物語、会社での立身出世物語は鼻持ちならないのに、相撲の世界では極めて清々しいことですね。
母子家庭で、下に弟がある。高校に行くより相撲に行こう。成人式までには十両の関取になって母ちゃんを楽にしてやるんだ。
序ノ口、夏場所、15歳。序二段、秋場所、16歳。三段目、秋場所、17歳。幕下、初場所、18歳。
ここからは階段を登ったり降りたり、なかなか番付が上がりません。
入門してから20年目、十両、春場所(大阪場所)、25歳。
見事に関取に出世しました。
中学生が対象かな、児童書です。
なんぼ児童書でも面白いものは面白い。
多感な年代だから、挫折や悪い誘惑などは克明に書き込んではない、さらっと流して書いてある。そのあたりがよろしいんですよ。
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