2月に読んだ本
2月の読書メーター
読んだ本の数:6冊
読んだページ数:1711ページ
ナイス数:29ナイス
セキタン! ぶちかましてオンリー・ユー
相撲社会での業界用語で、セキタン焚いて大急ぎ、急ぐことの枕詞のようです。母子家庭で、下に弟がある。高校に行くより相撲に行こう。成人式までには十両の関取になって母ちゃんを楽にしてやるんだ。序ノ口、夏場所、15歳。序二段、秋場所、16歳。三段目、秋場所、17歳。幕下、初場所、18歳。ここからは階段を登ったり降りたり、なかなか番付が上がりません。入門してから20年目、十両、春場所(大阪場所)、25歳。見事に関取に出世しました。中学生が対象かな、児童書です。なんぼ児童書でも面白いものは面白い。
読了日:02月18日 著者:須藤 靖貴
橘花抄
黒田藩のお家騒動です。前藩主光之は隠居していても、藩政を把握している。現藩主綱政は鬱屈した毎日を送っている。綱政の兄、綱之は廃嫡されて、僧形となり、泰雲と名乗って、復権を画策している。立花重根は家老として光之に仕えていた。前藩主光之が死亡すると、現藩主綱政の報復が始まる。泰雲の娘、卯乃は立花重根の屋敷に預けられている。剣客の争いがある。立花重根の弟、立花峯均は宮本武蔵の衣鉢を継いで、二天流の使い手となる。津田天馬という邪険の使い手が暗殺者としてたちはだかる。週刊新潮に連載されました。ずいぶん格調高い語り口
読了日:02月13日 著者:葉室 麟
鉄のしぶきがはねる
舞台は工業高校、電子機械科のクラスの中で女は一人だけ。その女の子、名前が三郷心、略称、もの研、正式名、ものづくり研究部のお手伝いをすることになった。最初は単なるお手伝いだっかたが、<高校生ものづくりコンテスト>別名<ものづくり甲子園>を目指すようになった。おじいちゃんが町工場を起こしたのだ。職人を何十人も集めて盛業だったのだが、受注先の大手が倒産してからは、先細りになったのだ。おじいちゃんは病気で倒れて、工場も倒産してしまった。子供のころは工場の中で育ったのだ。旋盤に向かうと、切削の匂いを思い出してしまう
読了日:02月12日 著者:まはら 三桃
ドルチェ
さわやか誉田哲也と血まみれ誉田哲也、血まみれのほうです。いや、暴力気丸出しだが、これはこれでさわやか系のほうじゃないかい。練馬署の魚住久江巡査部長がヒロインの短編シリーズです。警視庁捜査一課に所属していたこともあったが、志願して、所轄の刑事のほうへ変えてもらった。本庁にいては、犯罪を追うだけだが、署にいれば犯罪を防ぐほうにちからが注げるから。盗犯係、組織犯罪対策係、強行犯係、女ながら強行犯係を担当している。短編集だから事件はさまざまだが、刑事の数が少ないので、だんだんと刑事の性格が浮き彫りになってくる。
読了日:02月10日 著者:誉田 哲也
しょうがない人
いとこの高飛車な様子とか、パート先の社長や同僚の家庭のあれこれ、にやりと笑える話しだったり、大笑いする話しだったり。自分の家族のお話しになると、手放しで大笑いするわけにはいかない。夫の母は今は別居しているが、同居を迫られたらどうしよう。実家の父母が家を改築してゲストハウスを始めたい意向だそうな。妹がそれに乗って、共同経営しよう、おねえちゃん、遺産放棄して。だんだんと、しっちゃかめっちゃかな展開になってきます。おいおい、読み続けるのがちょっと苦しくなってくるぞ。最後は、みかけ、ハッピーエンド。
読了日:02月10日 著者:平 安寿子
明日のマーチ
山形の工場で派遣社員たちが首になった、契約が解除された。修吾は歩いて東京に帰るという。なんとなく三人とも一緒に歩くことになった。野宿の毎日なのだ。明日のマーチというタイトルで伸也がブログを開始した。反響があり、週刊誌の取材まで現れた。行く先々で歓迎があり、テレビの取材まで来るほどになった。マスコミの取材が突然なくなった。修吾は殺人事件の従犯で、刑務所を出所していることがマスコミに出たのだ。もともと四人で歩くことを始めたのだから、これからも一緒に歩こうと申し合わせた。記者を集め、実情を開示し、質問はすべて
読了日:02月05日 著者:石田衣良
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