グラスホッパー
「グラスホッパー」伊坂幸太郎 角川書店
いや、ごめん。この本を読んでカタルシスなど期待できないよ。
妻が交通事故で殺されて、復讐するため、悪徳会社に入社する。
社長の息子、こいつが妻のかたき、目の前で歩道から突き飛ばされて車に轢かれて死んでしまう。
[押し屋]がいるのだ。あの押し屋を追え。命令されてその男を追う。
男の名前は槿(あさがお)、ごく普通のひとのように思える。
鯨という殺し屋がいる。自殺を装う殺し方を得意とする。
蝉という殺し屋がいる。得意技はナイフ。
それぞれが同じ地点に集まってくる。ここから先は語らない。
鈴木、鯨、蝉、それぞれのハンコが押してある。ハンコは章だての代わりなんですよ。
そのハンコが押してあると、そこからは語り手目線はハンコの人物の目線に変わる。
読んでいて、2ページ読んでは閉じてしまう、3ページ読んでは閉じてしまう。読み続ける気が起こらないのですよ。
普通、登場人物に親和感が湧いてくるもんでしょ。
いっこうに湧いてこない。反感・違和感。同感できるところは全然ない。
8割がた読み進んだところで、やっと読み続ける気が起きてくる。
読み終わって、虚脱感、解放感、なんなんだろう、この本。
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