近大マグロの奇跡
「近大マグロの奇跡」林宏樹 新潮文庫
副題に、完全養殖成功への32年
今や、近大マグロは、卵から、仔魚、成魚、さらに産卵、と完全に養殖サイクルが完成しています。
始めた当初は実現が危ぶまれていたものだった。
11年間も産卵してくれない期間もありました。
黒潮蛇行で、那智勝浦の実験場に暖流が近寄らず、水温低下の影響があったせいです。
奄美大島に実験場を新設して、やっと軌道に乗ったこともあります。
養殖タイを販売して、その利益をマグロ養殖に注ぎ込んで資金を確保したこともあります。
卵から仔魚の段階は、稚苗と呼ばれます。
農業だがな。
稚苗が大きくなるとヨコワと呼ばれます。ヨコワが成魚になるにはまた別の苦労があるわけです。
現在では、稚苗を販売し、近大のほかにも養殖を行っている業者もいます。
マグロ養殖が産業化したわけです。
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