老いの入舞い
「老いの入舞い」松井今朝子 文芸春秋
サブタイトルに、麹町常楽庵月並の記とある。
4篇の中編小説です。
主人公は北町同心、まだ同心になり立てのほやほやです。
奉行からは、常楽庵を常々見回りするよう言いつかっております。
そこには、将軍家大奥から引退した老女が住まいしています。
第1話、人さらい、身代金目当ての脅迫。
第2話、火事、放火の疑いあり。
第3話、人殺し、殺すわけは息子の放蕩。
第4話、大名屋敷に奉公に登った娘が殺された。
これ全部、若い同心が駆け回り、常楽庵の手助けを得て解決する、そんな作りになっています。
真っ直ぐな若者としたたかな老女との取り合わせ、捕り物帳としても、こんなコンビは始めてじゃないかしら。
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