12月に読んだ本
12月には16冊読みました。
15冊が新規の読了、1冊が再読です。
池袋ウェストゲートパークのシリーズをゲップが出るほど読みました。
まだ数冊読み残しがありますが、年月を置いてからなら読めると思います。
2014年12月の読書メーター
読んだ本の数:16冊
読んだページ数:5588ページ
ナイス数:79ナイス
名もなき毒の感想
老人がコンビニの紙パック飲料を飲んで死亡した。青酸カリによるものです。杉村は殺人犯を捜すのを依頼された。押し切られたようなもので、彼の意思ではなかった。一方、彼の職場では働かないアルバイトに悩まされていた。アルバイトは解雇した。以来、恨まれて、職場のミネラルウォーターに睡眠薬を仕込まれ、大勢が睡眠薬で倒れた。青酸カリ事件と解雇の恨み事件は、一挙に解決する。そこは語りません。クライマックスだもの。名もなき毒、毒を抱えている人間はいるもんです。伏線で、工場跡地が宅地化している、薬品などで土壌が汚染している場合
読了日:12月30日 著者:宮部みゆき
誰か ----Somebodyの感想
杉村三郎シリーズの第一作なんですよ。今多コンツェルンの会長の娘と結婚して、一族の末端に連なっています。第三作から読み始めた。設定のネタはすっかりバレているんですよ。第一作から読み始めるべきだった。会長の運転手が自転車事故で轢き殺された。犯人はわからない。運転手の娘が会長に訴えて、会長に命じられて犯人捜しを始めることになった。訴えの切り出しは父親の一生を本にすることだった。当然、なぜ殺されたか探さなきゃならない。父親には、なにやら闇がある、その闇を暴くべきかどうか。巻末は、切ない結末でした。
読了日:12月29日 著者:宮部みゆき
傷
プロ野球の一流選手が外科医を訴えた。膝の半月板損傷の手術で、腱を切ってしまった、医療過誤だという訴えなのだ。外科医は行方不明になってしまった。新米刑事は捜査しているうち、新聞記者と知り合いになってしまった。情報交換しているうち、一緒に行動するようになってしまった。粗筋紹介はここまで。堂場瞬一はスポーツ小説から出発しました。刑事もの、警察ものはお手のものです。新聞記者の小説もたくさんあります。なんでもこい、得意分野が三つ重なった小説です。途中まで読んでいて、なにやら読んだことがあるような。読んだことのある本
読了日:12月27日 著者:堂場瞬一
パラドックス実践 雄弁学園の教師たちの感想
雄弁学園という小中高大一貫教育の学校のお話しです。[パラドックス実践ー高等部][弁論大会始末ー初等部][叔父さんが先生ー中等部][職業に向かない女ー雄弁大学]新任の教師に生徒が試しをかける、テレポーテーションが現実に可能であることを証明せよ、海を山に、山を海に変えられることを証明せよ、ほんとうにサンタクロースがこの世にいることを証明せよ。ちゃんと高校生を論破してギャフンと言わせてしまいます。小学校から大学まで、ディペード、雄弁の術を研鑽するのが建学の精神です。こんなお話しで面白いのか。ええ、面白いのです。
読了日:12月25日 著者:門井慶喜
ペテロの葬列の感想
実は、テレビドラマを見ていたんですよ。間違えて一週飛ばして、興を削がれて見るのをやめた。本は、ずいぶん長いお話しじゃないの。10週かそこいらでドラマ化できる話しじゃないぞ。豊田商事などの詐欺のお話し、人心を操るトレーナーのお話し、複雑でダイジェストできません。表題の「ペテロの葬列」暗喩なんだろうが、響いてきません。わたしはクリスチャンでないから伝わらないのかなぁ。主人公が杉村三郎、彼が主人公の小説が三篇あるんですね。知らんかった。杉村三郎、離婚し、会社もやめるのです。これでは、四作目があるのかしら。遡って
読了日:12月23日 著者:宮部みゆき
非正規レジスタンス―池袋ウエストゲートパーク〈8〉の感想
[千川フォールアウト・マザー][池袋クリンナップス][定年ブルドッグ][非正規レジスタンス]シングルマザー、街のごみひろい、リベンジポルノ、非正規労働者。章ごとのタイトルと事件はこうなっています。初めて知った。非正規レジスタンス、非正規労働者の実態はこうなっているのか。どれもこれも救いようがないように見えるが、全部ハッピーエンドになっています。読みながら不思議に思うのだが、Gボーイズの王様はいつまで在位を続けるんだろう。どこの暴走族も成人するとカシラは引退して次に引き継がれるもんだが。タカシが引退すれば
読了日:12月20日 著者:石田衣良
ドラゴン・ティアーズ──龍涙の感想
[キャッチャー・オン・ザ・目白通り][家なき者のパレード][出会い系のサンタクロース][ドラゴン・ティアーズー龍涙]化粧品のインチキセールス、ホームレスのあぶれ手帳、出会い系管理売春、中国人の研修生、それぞれの章のタイトルと事件の中身です。いよいよ国際的な活躍になってきた。トラブルシューターなんですが、ホンマに報酬をもらわない。同級生のタカシ(ギャングのキング)もサル(ヤクザ)もちゃんと報酬・手数料を得ているのに、なんとじれったい。たかが果物屋の店番なのに、池袋ではトラブル解決人として有名なんです。
読了日:12月18日 著者:石田衣良
Gボーイズ冬戦争―池袋ウエストゲートパーク〈7〉の感想
[要町テレフォンマン][詐欺師のヴィーナス][バーン・タウン・ザ・ハウス][Gボーイズ冬戦争]振り込め詐欺、色仕掛けでの絵のセールス、連続放火、Gボーイズ内乱、これが内容です。池袋ウェストゲートパークシリーズは水戸黄門と似ている。最後は必ずハッピーエンド。マコトが黄門さま、タカシが助さん、サルが格さん。ただし、黄門さまが単独行動するのが普通で、助さん、格さんが出てくることはあまりない。そこのところが違うかな。もともとは雑誌連載(オール読物)だからページ数も一定で、そこは1時間で終わるテレビドラマと似たよう
読了日:12月17日 著者:石田衣良
灰色のピーターパン―池袋ウエストゲートパーク〈6〉 (池袋ウエストゲートパーク (6))の感想
イジメ・カツアゲ、もひとつイジメ・カツアゲ、幼児性愛、飲み屋街浄化作戦、これが四つの章の内容です。話しの立ち上がりは悲惨で救いようのないところから始まって、最後は解決するわけです。必ずハッピーエンドなので、途中なんぼ読みづらいお話しでも、安心して読み続けることができます。マコトは1巻から果物屋の店番のまま、キングは最初っからキングだが、サルは違う。1巻では、ただのチンピラでした。今は渉外部長の看板を背負っている。ヤクザ界で順調に出世しているわけです。時間の流れは読み物の時間と現実の時間と同じに流れている
読了日:12月16日 著者:石田衣良
電子の星 池袋ウエストゲートパークIV (文春文庫)の感想
先に5巻を読んで、戻って4巻を読んだわけだが、順番は別に問題はなかったみたい。1巻ではPHSを持っていた。4巻では携帯電話に変わっている。それなりに年月の流れには沿っているみたいだね。[東口ラーメンライン]ラーメンのナルト[ワルツ・フォー・ベビー]黒いキャップ[黒いフードの夜]パイナップル[電子の星]DVDのディスク、文中のシーンの変わりにそれぞれの章のアイコンが繰り返されるわけです。なんでもや屋というか、ボランティアの探偵というか、頼まれては無償で探す、解決する、わけです。それは初巻からずっと変わらない
読了日:12月14日 著者:石田衣良
反自殺クラブ 池袋ウエストゲートパーク 5 (池袋ウエストゲートパーク (5))の感想
[スカウトマンズ・ブルース]女の子を風俗に誘い込む男たち。[伝説の星]往年のヒット歌手と地面師。[死に至る玩具]ヒット商品の人形は中国の劣悪な工場で作られている。[反自殺クラブ]自殺を誘うネットの主催者を潰す。だんだんと、なにも池袋でなくても、というお話しが出始めたなぁ。最後の[反自殺クラブ]などは、池袋から離れたお話しだもの。最後のは、タカシもGボーイズも出てこない、出る必要もない。ほんとは、先に4巻を読まなきゃいけないのだが、都合で、5巻を先に読みました。
読了日:12月7日 著者:石田衣良
キング誕生 池袋ウエストゲートパーク青春篇 (文春文庫)の感想
池袋ウェストゲートパークの番外篇です。1巻より前の時代のお話しです。シリーズ最新刊で、文庫本書下ろしです。マコトもタカシもまだ高校2年生、1年生かもしれない。池袋の悪ガキ少年どもをタカシの兄のタケシが統一した。Gボーイズと名前を付けた。兄のタケシが殺された。池袋の悪ガキの中でタケシに歯向かうやつが埼玉のグループと結んでタケシを殺したのだ。タカシは仇を取った。殺したのではない、のしただけだ。Gボーイズはタカシが率いることになった。今までのボスの呼称はキングに変わった。まだ怪物になっていない時代は可愛いなぁ。
読了日:12月6日 著者:石田衣良
骨音―池袋ウエストゲートパーク〈3〉の感想
真島誠(マコト)は成長していった。第1巻では工業高校を出てまもなくの少年だった。今は、二十歳を越えている。もう少年法が適用される年齢ではない。果物屋の店番を手伝い、無料の探偵をやっている。池袋のトラブルシューターなのだ。1巻からあることなのだが、段落ごとにロゴがある。そのロゴは章ごとの焦点を示しているのだ。[骨音]骸骨、[西一番街テイクアウト]本、[キミドリの神様]蛙、[西口ミッドサマー狂乱]蛇、1巻での感想で、ろくでもないやつどもだが、段々と共感を覚える、と書いた。今は、共感などない。繋がるものがない。
読了日:12月5日 著者:石田衣良
少年計数機―池袋ウエストゲートパーク〈2〉 (文春文庫)の感想
知らなかったけど、池袋ウェストゲートパークはシリーズなんですね。これはシリーズ2。工業高校を卒業して未成年のマコト、はたちを過ぎるとこのシリーズは終わるのだろうか。お話しは、マコトの思い・つぶやきで進められる。全部モノローグ。[妖精の庭]ネット上でののぞき部屋での女の子、ストーカー退治のお話し。[少年計数器]ヤクザの息子が誘拐された、それを取り戻すお話し。[銀十字]池袋界隈でひったくりが多発している、犯人を摘発するお話し。[水の中の目]裏営業の風俗店が頻繁に襲撃される、犯人を捕まえるお話し。
読了日:12月4日 著者:石田衣良
池袋ウエストゲートパーク (文春文庫)の感想
池袋ウェストゲートパークとは何のなのか、池袋西口公園なのです。そのまんまじゃん。ろくでもない若者たちのお話しなんですよ。池袋西口公園にたむろして、ナンパにはげみ、のらくらしている。読み始めは、やつらに感情移入していなかった。なんだ、こいつら。段々、馴染んできて、同じ目線で読むようになっている。GボーイズとRエンジェルズの抗争が始まる。ま、そのへんのことは語らない。もともとは、オール読物の連載中編なんですよ。あんな雑誌でウケルとは、ろくでもない若者たちにも愛情を持つ層がけっこういるんだね。石田衣良いしだいら
読了日:12月3日 著者:石田衣良
喝采 (ハヤカワ・ミステリワールド)の感想
映画製作にまつわるお話しであること、巻末で、NHK紅白歌合戦でちあきなおみが喝采を歌っているテレビを眺めている、それが題名が喝采である理由です。母を探してほしい、という依頼者が現れる。父が亡くなって、父の探偵事務所を引き継いだのだ。父は銀行の現金輸送車襲撃事件を追いかけていた。明らかにできないまま死んでしまったのだ。母の名前は神納絵利香、神納絵利香は死体で見つかった。映画全盛時代の女優、神納絵利香のライバルの福森里美が浮かんできた。どうやら現金輸送車から盗まれた金は映画製作の資金に使われているらしい。
読了日:12月2日 著者:藤田宜永
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