チマチマ記
「チマチマ記」長野まゆみ 講談社
主人公はね、猫なんですよ。このあたり一帯の猫も出入りするからどれがどれやらよく分からない。
ここの家の人は、家族構成がちょっと複雑で、訪問者もいっぱいいるから、誰が誰やらよく分からない。
性別もよくよく読まないとよく分からない。
猫か人か、よく分からない人もいるが、どうやら亡くなった人で、見えるのは数人だけらしい。
大部分が料理のお話し、献立のお話し。
お話しの筋なんてのは無いのですよ。
エッセイだと思った方がええ。それでも小説現代の連載短編だから、小説なのかなぁ。
葛藤なんかありません。愛だの恋だの、そんなものは出てきません。殺人事件もありません。
第1篇のタイトルが、Early Spring 朝ごはん
サブタイトルが
鶏ごぼうのりんご焚きあわせ
しらすぼしふりかけブロッコリー
玄米ごはん
サブタイトルなのか、朝食メニューなのか、判然としない。
こんなお話しが8篇あります。
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