「東京帝大叡古教授」門井慶喜 小学館
時代は明治、日露戦争が終わって戦争処理を談判している頃ですね。
熊本五校から東京帝大宇野辺叡古教授を頼って上京した。
名前を阿蘇藤太と決め付けられてしまった。
目の前で人が死ぬ。連続して三人の教授が殺される。
七教授殺人事件が始まるのだ。
国民新聞の徳富蘇峰が関係して話しは絡まってくる。
ロシアとの講和交渉で膨れ上がる戦勝気分と、現実の国際情勢の冷徹な読み合いが求められるのだ。
このお話し、探偵小説、推理小説として読んではいけない。
明治後期の雰囲気を味わうお話しとして読むべきなのだ。
巻末で阿蘇藤太の名前が明かされる。重光葵、おとぎ話が現実味を一挙に帯びてくる。



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