5月に読んだ本
2016年5月の読書メーター
読んだ本の数:7冊
読んだページ数:2485ページ
ナイス数:63ナイス
潮流―東京湾臨海署安積班の感想
安積班の須田が救急車の出動にアンテナが引っ掛かる。3人亡くなっている。リンパ節や筋肉の壊死が症状に出ている。あるいはバイオテロでは。これが端緒になって、捜査に乗り出す。調べているうち、懲役刑で収監中の事件の復讐ではないかと疑われる。ここからが面白い。本庁から派遣された管理官たちに疎まれ、外される。署長直属で、冤罪を疑われる事件を探る。もともと、安積が逮捕した容疑者なのだ、その冤罪の可能性を探るのだ。テレビドラマ、ハンチョウの姿かたちが読みながら浮かんできます。安積は佐々木蔵之介、須田は塚地武雅、ここ数年
読了日:5月31日 著者:今野敏
情け深くあれ 戦国医生物語の感想
丹波で中堅の家だったが、内紛で一家ばらばらになってしまった。今は、曲直瀬道三のもとで医者の道に進んでいる。織田信長と足利義昭の間は手切れになって、上京一帯は焼け野原になった。明智光秀の知己を得て、丹波で医者を開業することになった。故郷であるから、父と別の中堅が斬り合いになったなった事情を調べたくなる。そこの事情はストーリーのキーポイントなので、明かすわけにはいかない。連作短編7篇なんですよ。それぞれの篇で、患者と医者、病気と治療、これが面白い。中風、瘧(おこり)、火傷、腫物、咳と熱、脚気、鉄砲傷、以上7篇
読了日:5月28日 著者:岩井三四二
パラダイス山元の飛行機のある暮らし―――年間最多搭乗1022回「ヒコーキの中の人」が贈る空の過ごし方の感想
サブタイトルに、年間最多搭乗1022回「ヒコーキの中の人間」が贈る空の過ごし方。どこへ行くのが目的ではなく、飛行機に乗るのが目的、というかなり片寄った病癖の人物です。機乗回数が増えると、ANAカード、JALカードがダイヤモンドカードに昇格します。当然マイルも貯まります。このへんになると、わたしには遠い世界で、へぇ、そんなもんなの。グリーンランド国際サンタクロース協会の日本代表で、クリスマスには大多忙なんだそうです。サンタクロースの年次大会でフィンランドにも行かなきゃならないのだそうです。どこから読んでも
読了日:5月25日 著者:パラダイス山元
タックスへイヴン Tax Haven (幻冬舎文庫)の感想
シンガポールの高級ホテルのベランダから日本人が落ちて死んだ。事故か事件か自殺かわからない。死んだ日本人は証券ブローカーで、自分でファンドを運営していた。彼は顧客の銀行口座から大量に金を盗み出していた。高校の同級生という縁で、未亡人、失業翻訳者、投資コンサルタントが連帯して動くようになる。消えた金を探すのが筋書きです。大物政治家、政治家の個人秘書、スイスの銀行のシンガポール支店の幹部、武闘派ヤクザ、中国のマフィアのボス、シンガポールの警察官、日本の検察官、いずれも一癖ある面々が暗躍します。金の動きの仕組みは
読了日:5月24日 著者:橘玲
十字の記憶の感想
同じ高校の同級生なのだが、今は地方新聞社の新聞記者、県警の警部補として、向き合っている。連続殺人が起きる。同級生の女性が視野に入ってくる。高校時代、父親が自殺し、残りの家族は夜逃げしたのだ。三番目の事件、襲撃がある。動機は20年前にある。それをここで伝えてはネタバレなので、そこは言いません。この前に読んだ「夏の雷音」は、どうだかなぁ、という感じだったが、堂場瞬一、やっぱり警察もの、新聞記者もの、しかもこれはタイアップもの、こうでなくちゃ。やっぱり主戦場はそこに置いてほしいと思いますよ。
読了日:5月14日 著者:堂場瞬一
夏の雷音の感想
探偵役は大学准教授、シロウトということを気に留めておいてくださいね。ギターが盗まれた、と駆け込んできます。1億円のギターです。相談を持ち込んだ楽器店の店主は殺されてしまいます。警察の刑事に高校の先輩がいるんですが、彼以上の働きをします。堂場瞬一、多作過ぎですねぇ。伏線はいっぱい撒いているのですが、探偵役が襲われた犯人は誰だったんだろう。楽器店店主を殺した実行犯も置き去りにしています。ひたすら、動機について、追及しています。そりゃぁ音楽プレイヤーはギターを独占したいかもしれません。超高価なギターを語られても
読了日:5月9日 著者:堂場瞬一
下町ロケット2 ガウディ計画の感想
テレビドラマで見たので、新鮮さに欠けるのはしょうがありません。佃航平が社長の佃製作所、前作で帝国重工と四つに組んでロケットのバルブで名を上げました。そのロケットバルブに競争相手が現れます、サヤマ製作所。心臓手術での人工弁への参加を要請されます。相手は福井の名もない会社、医者も地方医大の医者です。意気に感じて要請を受けます。ここでの山場は、PMDAの事前審査、ここでの承認がないと前に進めません。テレビドラマを見たので、ここでの配役は誰だったよな、ここはうまいこと行くのだったよな。もう二三年後に読むべきだった
読了日:5月6日 著者:池井戸潤
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