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2016年12月 4日 (日)

11月に読んだ本

11月に読んだ本はこんな本でした。

2016年11月の読書メーター 読んだ本の数:9冊 読んだページ数:2206ページ ナイス数:40ナイス

世界ナンバーワンの日本の小さな会社世界ナンバーワンの日本の小さな会社感想 普通、この種の本は優秀な企業を幾つも並べるものだ。ベンチャーウィスキー、ソメスサドル、紹介している会社は2社だけだ。ベンチャーウィスキー、父親の会社は潰れたが、ウィスキーの樽を引き継いで、イチローズウィスキーのブランドを立ち上げて、アメリカのウィスキー専門誌で優秀の評価を勝ち取った。野球のイチローから名前を付けたのではない。社長の名前が肥土伊知郎、ここから来ているのだ。ソメスサドル、日本唯一の馬具メーカー、馬具だけでは市場が狭すぎる。カバンなどの皮革製品で浸透していった。社長が染谷昇、染の鞍、社名の由来は 読了日:11月29日 著者:山本聖

 

九十九藤九十九藤感想 お藤は口入屋に差配として乗り込んだ。口入れ稼業は武家屋敷への中間の斡旋で、全然儲かっていなかった。お藤の目途は商家に向いていた。商家の表は近江伊勢からの出身で占めていたが、裏は江戸の現地採用だった。そこへ、台所仕事から掃除仕事など、じゅうぶんに教え込んだ人材を送り込んだ。これが口入株組合には気に入らない。潰して取り込もうとしにくる。中間頭に黒羽の百蔵がいる。この男、過去の経緯があって、クライマックスに絡んでくる人物です。西条加奈のデビュー作は「金春屋ゴメス」、その奇作から堂々の本格へと変わって来たのだ。 読了日:11月25日 著者:西條奈加

 

五弁の秋花: みとや・お瑛仕入帖五弁の秋花: みとや・お瑛仕入帖感想 シリーズもので、前作に「ご破算で願いましては」がある。祭の人出が多くて、永代橋が崩れた。丁度、その橋を両親が渡っていて溺れて死んだ。店は潰れて、今は、[みとや]という全品三十八文均一の店を開いている。店番はお瑛、仕入れは兄の長太郎が仕切っている。小説新潮に不定期連載なんですよ。江戸気分が味わえる逸品です。なんでもかんでも38文、あぶりこかな網38文、枕、かんざし38文、はしからはしまで38文。これが売り口上。細かい商いです。吉原の花魁が職を引いて、近所に総菜屋を出店したり。幼なじみに妬まれて陥れられたり。 読了日:11月23日 著者:梶よう子

 

中国人の「財布の中身」 (詩想社新書)中国人の「財布の中身」 (詩想社新書)感想 著者は19995年に突然中国に渡り、以来、そこで20年生活してきた女性です。日本企業で働いているのではない。中国のラジオ局で番組制作して給料を得ている。人民元で給料を得て、人民元で支払って生活しているのだ。読んでいて、一番常識が違うと思ったのが、中国では、アルバイトするのは普通のこと、むしろ雇用主のほうで配慮してくれなきゃ。通訳で雇っていた中国人が、休暇を取って、ライバル社の通訳に雇われていた。爆買い問題、リベート問題、割り勘問題、既に知ってるお話しです。中国で暮らして身近で見ているから感覚が伝わってくる 読了日:11月21日 著者:青樹明子

 

金鳥の夏はいかにして日本の夏になったのか?―――カッパと金の鶏の不思議な関係金鳥の夏はいかにして日本の夏になったのか?―――カッパと金の鶏の不思議な関係感想 サブタイトルが、カッパと金の鶏の不思議な関係。金鳥の宣伝路線は2系列あります。一方は、金鳥の夏、日本の夏、落ち着いた正統派路線です。もう一方は、タンスにゴン、タンスにゴン、亭主元気で留守がいい、とか、カッパで着ぐるみ路線などです。正調と破調が重なり合いながら続いて行きます。もともと、金鳥の宣伝部は、二人で始まりました。四代目社長兼宣伝部長と平社員。ただいま現在は、五人います。それだけ業務繁多になったんですね。脚注があって、その時々のCMの写真が出ています。覚えているなぁ。まぁ懐かしいこと。金鳥はブランド名 読了日:11月18日 著者:金鳥宣伝部

 

探検家、40歳の事情 (Sports graphic Number books)探検家、40歳の事情 (Sports graphic Number books)感想 探検家としての私も40歳を越え、妻の先導で家を買い、ローンに縛られることになった。最初の章がこんな出だしなので、マイナスオーラの本かいなと怪しみながらページを繰りました。そんなことはない。登山から全般にわたるのだが、主に北極界隈のことを語っている。冒険家として、結構収入があるのだそうな。高野秀行、佐藤健寿など、過酷な自然を追及する派閥もある。丸山ゴンザレス・伊藤大輔など、スラム街をさまよう冒険家もいる。戦場カメラマンなど、戦地に赴く派閥もある。フリージャーナリストがイラク・シリアに向かうのも需要があるから 読了日:11月15日 著者:角幡唯介

 

ゆけ、おりょうゆけ、おりょう感想 坂本龍馬の妻のおりょうの一代記です。小説になるのは、たいがい、夫の坂本龍馬のほうです。竜馬ではなく。おりょうのお話しというのがええなぁ。門井慶喜の筆致・書きっぷりは御存じでしょうか。いつもゆるゆるなんですよ。この本も極めてゆるゆるで、そこが気持ちがええなぁ。司馬遼太郎の「竜馬が行く」とは違った趣です。竜馬が暗殺されて、時は過ぎて、今は明治、横浜でテキヤのおっちゃんと所帯を持ちます。そこは、嘘か真か、門井慶喜、史実をなぞっているのか、お話しを創り出したのか。面白いお話しで、堪能しました。 読了日:11月12日 著者:門井慶喜

 

なぜ日本の「ご飯」は美味しいのか ~韓国人による日韓比較論~なぜ日本の「ご飯」は美味しいのか ~韓国人による日韓比較論~感想 韓国人で、韓国人による恥韓論、~沈韓論、~黒韓史、~震韓論、~嘘韓論の著書。この本は、日本を旅行した時の見聞録。日本語によるブログを運営していて、そのブログから書籍に採録したものです。「なぜ日本の「ご飯」は美味しいのか」これは第2章、韓国のご飯より日本のご飯の方が美味しいそうです。それは、韓国は量を目指す栽培法で、日本では質を目指す栽培法、その差によるものだと見抜いています。日本を観光すると、韓国との比較になります。英語で敬具は、Sincerely yours、SincereLee、李さんという名前でした 読了日:11月8日 著者:シンシアリー

 

まったなしまったなし感想 まんまことシリーズ。まんまこととは真真事、ほんとのほんとの意味です。ままごとじゃないよ。町名主の跡取りの二人がほんとのほんとを探るお話しです。十手取り縄に関わるお話しじゃない。世相のちょっとした掛け違いを直すお話しです。祭が寄進不足で出来なくなる。子犬が次々いなくなってボヤが立て続けに起きる。はしかが流行る。質屋が勘当された息子に食い物にされる。花嫁衣装が汚される。清十郎嫁取りを決心する。こんなお話しが六篇の短編集。いやぁ、どれもよく組み立てられたお話しで、洗練されている。出来栄えにはほとほと感心します。 読了日:11月5日 著者:畠中恵

 

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