メビウス1974
「メビウス1974」堂場瞬一 河出書房新社
1974年、長嶋茂雄の引退の日、さらに、三井物産爆破事件の日。
東アジア反日武装戦線によるものです。
爆弾が仕掛けられた日、わたしは学生運動から抜けた。
主体ではなく、カンパで支える周辺だったが、一切の消息を絶った。
そして、現在、学生運動から離れて、今は静岡で不動産の会社を経営している。
かっての運動の仲間から助けてくれと懇願された。
自分の経営する会社で、社員が密かに中国に武器輸出しているような気配がある。
調べてくれないだろか、という懇願だった。
会社は次の世代に渡して東京に向かった。
現在と過去とを行ったり来たりのストーリーです。
終幕は、それはないよ、の結末で、最後の100ページを読みふけったのは何だったんだい。
スポーツものと刑事ものの堂場瞬一に、このようなカテゴリーもあるのかと驚かされます。
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