船を待つ日 小坂屋お嬢の江戸見廻り始末
「船を待つ日 小坂屋お嬢の江戸見廻り始末」村木嵐 中央公論新社
古手屋の小坂屋の娘、翠(みどり)15歳、奉行所高積見廻り与力の息子北山森乃介、12歳。
これがこのお話しのコンビです。
お話しの筋は、子供買い、子供さらいの船が江戸に来るらしいこと、薩摩の抜け荷があるらしいこと。
この二つの筋が絡まって進んで行きます。
このふたり、川筋を見廻り、蔵を目配りし、事件解決を目指して行きます。
時代は島原の乱から20年後ころのこと。
お話しの運びに余裕があるのですよ。
謎の解明ばかりになるのではなく、あちこち寄り道しながらお話しを運んで行く。
デビュー間もなくの作家とも思えない達者ぶりです。
こういうの、わたしの好みです。
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