さいとう市立さいとう高校野球部 おれが先輩?
「さいとう市立さいとう高校野球部 おれが先輩?」あさのあつこ 講談社
あさのあつこの執筆の流れからは逸れてます。大いに逸れてます。
さいとう高校野球部シリーズで3です。
2では、夏の甲子園に出場して、一回戦突破、二回戦で負けています。
この本、その3では、スポコン丸出しで試合に次ぐ試合になると思うじゃありませんか。
違います。半分あたりで新入部員募集、その前に紅白戦。
紅白戦のままその3は終わってしまいます。
落語で、噺の前にマクラを語りますよね。そのマクラが長いのだ、そう思ってください。
ギャグを放り込んで、作者は楽しんでいます。
この流れなら、その4、その5となんぼでもお話しを続けられます。
それぞれの章のタイトルが秀逸です。列挙すると
さいとう高校野球部について三度(みたび)、しゃべる機会を得た、おれとしては、その責任の重さを痛感している。
その一、すみません、やっぱり温泉から始まります。
話が前に進んで行かないと苦情、殺到。すみません。これからじっくり、温泉とさいとう高校について語ります。
その二、塩江温泉での速足散歩は、チョウ刺激的だった。
さいとう高校野球部の面々、またまた勢揃いです。ゆっくりお愉しみください。
その三、”憧れの先輩”は雲の彼方に。
中途半端に終わり過ぎと、苦情、殺到。すみません。ここから再び、さいとう高校の熱き日々を語ります。
その四、ついに新入部員、登場か?
新入部員を迎え、さいとう高校野球部、始動開始!え?始動開始って日本語がおかしい?始まりが二つある?ぎっくり。
その五、怒涛の紅白戦の始まり、始まり。
ついに紅白戦、始まる!え?前回でも「始まり、始まり」って言ってた?ごめん、今度こそ始まり、始まりだから。
その六、ということで、おれの期待と不安をのせて紅白戦、始まり、始まり。
いやいや、今年の新人なかなかやりますなぁと感心している場合じゃないけど感心してしまう、山田でした。
その七、ふふふ。いよいよ、試合のマウンドです。ふふふ。
まだ新入部員獲得の最中の紅白試合だよ。このシリーズ、これで終わると思うかい。
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