1月に読んだ本
1月の読書メーター
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ナイス数:47
徳川がつくった先進国日本 (文春文庫)の感想
2011年10月にNHKEテレで4週に渡って放送した内2011年10月にNHKEテレで4週に渡って放送した内容のレジュメです。テレビ番組の構成とは思えないほど、内容豊富です。第1章「鎖国が守った繁栄」1806年(文化3年)露寇事件起きる。第2章飢饉が生んだ大改革 1783年(天明3年)浅間山噴火・天明の飢饉。第3章宝永地震、成熟社会への転換 1707年(宝永4年)宝永の地震・津波。第4章島原の乱「戦国」の終焉 1637年(寛永14年)島原の乱起こる(~38年)。
読了日:01月31日 著者:磯田 道史
風神雷神 雷の章の感想
本阿弥光悦の門を離れ、義父に俵屋の相続を願い出た。快く受け入れられられ、これからは宗達の名を襲名するよう勧められた。烏丸光広がやってきた。公家殿上人で権中納言従三位、これからは烏丸光広のプロデュースで動くことになる。ここで花開くのは、養源院の板戸絵、白象の図、醍醐寺の舞楽図屏風。誰の注文かも不明の、風神雷神図屏風。司馬遼太郎によくある、作者のモノローグを挿入すること。これが、風の章、雷の章、どちらにも挿入されてきます。邪魔じゃない。それどころか、安土桃山時代と現代とを行ったり来たりする手助けになります。
読了日:01月30日 著者:柳 広司
風神雷神 風の章の感想
主人公は俵屋伊年(いねん)後に宗達、家業は扇屋で、扇、短冊、などを商う。豪商角倉の嫡男で与一、紙屋の次男で宗二、子供の頃からの顔なじみだ。伊年は厳島の平家納経を補修して名を上げる。与一が嵯峨野に印刷所を開いた。豪華な料紙に(宗二)下絵を描いて(俵屋)本阿弥光悦の文字を木版活字で印刷する。嵯峨野本として名を挙げた。以来、本阿弥光悦プロデュースの世界に参加した。家康ににらまれ、今日から鷹峰の田舎に本阿弥光悦は身を隠す。紙屋宗二も同行する。伊年はん、あんたも一緒に来てくれるやろな。折角ですがお断りもうしあげます
読了日:01月29日 著者:柳 広司
国士の感想
国士、国土じゃないよ。プラチナタウン、和僑に続くシリーズ3作目。前2作とは違う舞台、カレーのチェーン店です。創業者は歳を取り、海外に展開したいと思うが、ちからが足りない。身を引いて、後任にコンビニ業界を席巻したプロ経営者に託する。ここからがむちゃくちゃ読みづらい。やりかたがえげつないのですよ。フランチャイズ店の近隣に直営店を開店して、需要を深掘りすると強行する。楡周平にバッドエンドの小説はない。必ずハッピーエンドに持って行くはずだ。8割がた読み進めたところで、やっと救いがある。ハッピーエンドです。
読了日:01月25日 著者:楡 周平
警視庁 生きものがかりの感想
著者は警視庁生活安全部生活環境課所属です。テレビドラマに[警視庁いきもの係]がありますが、どうやら無関係みたいです。テレビドラマのほうが先発で、本のほうが後発のようです。若いころ、上司に十八番を作れ、と言われて、これが専門分野になりました。ワシントン条約が締結され、動物植物の密輸・密売買が取り締まることになりました。最初の頃は、生活安全部でも主力は覚せい剤・麻薬で、生きものは重視されませんでした。環境省、動物園などとの共同作業で、ペット業者、マニアの取り締まりがはかどるようになりました。密輸、密売買が窮屈
読了日:01月09日 著者:福原 秀一郎
信長私記の感想
古書に「信長公記(しんちょうこうき)」がる。そこで「信長私記(しんちょうしき)」の題名なのかな。信長の少年後期から弟を殺して覇を建てる時期までのことだ。母から疎まれていること、愛されていないことが底流にある。うつけを装ったのも敵味方を見分けるため、斉藤道三と面会して以来、うつけを装うことは放棄する。山落(やまおとし)で藤吉郎と顔を合わせる。「太閤私記」がその後執筆されるが、キャラクターはそのまま引き継いでいる。信長はマザコンだった、のだろうなぁ。背中以外の紙の断面が赤く染色されている。装丁が異様なので内容
読了日:01月05日 著者:花村 萬月
絶望の歌を唄えの感想
題名が[絶望の歌を唄え]よっぽど辛いお話しかとビクビクだったが、テンポ歯切れの良いお話しでした。安宅は警視庁の外事に所属している。東南アジア某国で、選挙がある。その監視維持活動で派遣された。この国でもイスラム過激派の活動がある。爆発のテロがあって、遭難した。帰国後、警視庁を退職した。その後、神田神保町で喫茶店を経営している。家の裏手で自動車が突っ込んで、爆発があった。町内で政治のフィクサーが殺された。街を守らなきゃならない、と自警団にも入り、裏を探り始めた。イスラム過激派の仕業か。さらに二度目の爆発炎上も
読了日:01月02日 著者:堂場瞬一
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