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2018年3月 2日 (金)

2月に読んだ本

2月の読書メーター
読んだ本の数:7
読んだページ数:2167
ナイス数:45

にっぽんの履歴書にっぽんの履歴書感想
あちこちの新聞雑誌に書いた短文、エッセイであり、史談を集めて、まとめたものです。当然、内容は、幕末あり、家康時代あり、最近のこともある。司馬遼太郎に「この国のかたち」という本がありますが、語り口、運びがとてもよく似ている。長いお話しならともかくも、3ページ4ページ程度の短文なら、どうしても似て来るのでしょうかね。自著について、往時の雰囲気・世相について触れるのも、あります。そういう注文で書いた短文なんですから。
読了日:02月27日 著者:門井 慶喜

 

象の墓場象の墓場感想
ソアラとあるけどどこから見てもコダックをモデルに書いているね。主人公は、ソアラ・ジャパンのデジタル部門で営業職にある。先行きの投資を狙って、デジタル部門を立ち上げた。音立てて、銀塩フィルムがデジタルに侵食されて行くんですよ。ウィンドウズ3.0から3.1、ウィンドウズ95が認知され始める時期です。決定的だったのが、携帯電話、写メが銀塩フィルムに止めを刺した。よくあるビジネス小説では、悪役が、悪辣な上司が出てきます。ここではそんな人物はいない。悪役なのは時代の流れです。最後は主人公、ソアラを退職することになる
読了日:02月25日 著者:楡 周平

 

いちのすけのまくらいちのすけのまくら感想
週刊朝日の連載です。「ああ、それ私よく知ってます」のタイトルで連載してます。落語家とは口が達者が当然ですが、この一之輔、筆も達者です。落語のまくらで、くすっとしたり、じわっと来るもんですが、読んでいても、やはり、くすっと来る、じわっと来る。実は、わたし、生の春風亭一之輔を知らない。テレビラジオで見聞きしたことがない。本の表紙で、丸刈りの落語家が高座で頭を下げている。へぇ、こういう人なの。歌舞伎役者みたいじゃないの、こんな二枚目が落語をやるの。なんか、びっくりするなぁ。
読了日:02月16日 著者:春風亭一之輔

 

駐在日記 (単行本)駐在日記 (単行本)感想
昭和50年と指定したお話しです。43年前。携帯電話はない時代、看護師を看護婦と呼んでいる時代のお話しです。逆恨みを受けて、妻が襲われて傷を受け、外科医としてはメスを持てなくなった。夫は、妻のリハビリのために、刑事から駐在所勤務を希望して、雉子宮駐在所に赴任した。事件にはならない事件、大岡政談のようなお話しです。ヤクザから逃げて来た事件、寺の仏像が盗まれた事件、やたら蛇が増える事件、見たことない人間が病死している事件。背景はありますよ。全部を明らかにする必要はない。駐在日記には書き留めないこともあるのです。
読了日:02月14日 著者:小路 幸也

 

殿様の通信簿殿様の通信簿感想
土芥寇讎記(どかいこうしゅうき)幕府隠密の秘密レポートです。この本は世の中に一冊しか存在しません。東大の図書館に収録してある。大部分は雑誌「小説トリッパー」に連載したものを収録したものです。小説ではないね、史談というか、エッセイというか、読み物です。物語り仕立てなのです。隠密の報告だから遠慮がない。殿様を、馬鹿だ、間抜けだ、女狂いだとぼろかすです。9篇のうち、4篇が前田家です。やはり、隠密の標的は大大名なんですね。隠密に色ボケとぼろかすに言われたのが、岡山藩の池田綱政、手当たり次第で、子供が70人。
読了日:02月13日 著者:磯田 道史

 

暗闇のアリア暗闇のアリア感想
経済産業省のキャリア官僚が自殺した。妻は自殺などありえないと警察に訴えた。警察はくすぶっている元刑事に扱いをゆだねた。元刑事は事情を探った。妻も関係者に聞き歩いた。行き当たる先々で、関係者が自殺している。本の半分も行ったところで、犯人側からの叙述に変わる。自殺したそれぞれの関係がわかってくる。自殺を装った殺人なのだ。警察の追求と、処刑者側の暗殺と、どちらが早いか。読みながら、警察側に肩入れしたり、犯人側に肩入れしたり、応援する視点が変わってくる。この結末はハッピーエンドだろうか、バッドエンドだろうか。
読了日:02月08日 著者:真保 裕一

 

緑の窓口 ~樹木トラブル解決します~緑の窓口 ~樹木トラブル解決します~感想
区役所の異動で緑の窓口に配属になった。区民からの苦情に対応する係なのだが、手に余るので、樹木医の手を借りることにする。窓口の係員二人、未婚の好青年、樹木医は若い美女、舞台はそろっています。市民の苦情があって、1篇1篇、解決に奔走するお話しです。どれもこれも、ほっこりするお話しです。下村敦史、初読みです。ホラー、ミステリーの畑の人で、「緑の窓口」は突然変異の系列のようです。続いて読んでみたいですが、ひょっとして、本流はバイオレンス系じゃないでしょうね。最初に出会った下村敦史が柔らかすぎたのかもしれません。
読了日:02月04日 著者:下村 敦史

 

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