赤い風
「赤い風」梶よう子 文芸春秋
いつもの江戸市井ものから武蔵の国川越藩を舞台にしています。
武蔵野台地は萱を刈り、まぐさを集め、争いが絶えない。
境界がはっきりしていないせいだ。
国替えがあって、柳沢保明(のちに吉保)が川越藩の殿様になった。
武蔵野台地を短冊状に切り分けて百姓を入植させることにした。
大部分が開墾の経過を描いている。
悪党もいないわけじゃなく、博打に誘い、土地を取り上げる、その程度の悪党。
なんでしょうね、なんということのない日常を描いて、めちゃめちゃ面白い。
開墾・入植の日常などあまり知ることもない。
驚きもあるし、そういうもんだろうなぁと納得する部分もある。
題名の赤い風とは、冬には、空っ風が赤い土を巻き上げて、赤い風が吹く、そこから来ている。
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