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2018年10月 2日 (火)

9月に読んだ本

9月の読書メーター
読んだ本の数:8
読んだページ数:3198
ナイス数:102

卑劣犯 素行調査官卑劣犯 素行調査官感想
警察に監察という組織があります。警官の不正を暴いて、退職に持って行く組織です。当然、嫌われています。児童ポルノを捜査していた警部補が轢き逃げされた。捜査は中断して、憤慨した部下が監察に持ち込んだ。これを機に警察の内部捜監察が始まります。燃えるキャリア首席監察官、私立探偵上がりの中途採用、定年間近の巡査部長。この三人だけ。浮かび上がってきたのは警視庁の生活安全部長、ノンキャリアの出世頭。続いて出た、副総監、次は警視総監か、警察庁長官か。孤立無援の中で、見事、悪の権化を退治する、スカッとするお話しです。
読了日:09月29日 著者:笹本稜平

引き抜き屋(1)鹿子小穂の冒険引き抜き屋(1)鹿子小穂の冒険感想
中編小説三本立てです。引き抜き屋の代理:父親に取締役をクビになってしまった。ものはずみで、引き抜き屋に就職した。引き抜き屋の微笑:ビジネスホテルの立地リサーチのプロを引き向いて嵌め込んだ。最初の成功。引き抜き屋の冒険:リストラを専門にやる男がいる。前の会社はリストラ完成。次の会社に紹介した。引き抜き屋の業界もあって、他社の動向も書いてある。業界の中堅を集めてコンペをやることもあるとは。人脈・情報を求めて、銀座のクラブのホステスにもなる。ホステスになってうまく行くから驚き。ヘッドハンティングのお仕事です。
読了日:09月27日 著者:雫井 脩介

孤狼の血孤狼の血感想
昭和63年当時のお話し、暴対法以前の時代で、ヤクザが威勢良かったころのお話しです。呉原東署、捜査二課、暴対係、主人公は若い巡査、日岡、相棒は大上、ガミさんと呼ばれている。大上はヤクザのかすりを取っているらしい。いや、取っている、現に見た。ハトや檀家に情報料が必要なのだ。殺人事件で追い込んでいる。呉原市内で対立する勢力が二分されている。爆発させるわけにはいかない。各章の頭に日誌がある。その章の要約が書いてある。章を読み終わる度に、日誌に戻って読みたくなる。最後のどんでん返し、日誌は、署内の日誌ではなかった。
読了日:09月25日 著者:柚月裕子

秀吉の活秀吉の活感想
一章、天下人の就活、二章、天下人の婚活、三章、天下人の昇活、四章、天下人の凡活、五章、天下人の勤活など、全部〇活で章を立てています。描写は明るい。どんどん藤吉郎は上向きです。〇活でその効果は存分に受けています。むしろ、失敗を知らないと言ってもよろしい。途中省略、九章十章では、天下人の妊活、天下人の終活、醜いなぁ。本能寺の変、中国大返しあたりで打ち切っておけばよかったのに。その後は、どう取り繕っても、可愛げはありません。なんとか立て直して、味を加えて読めるものに仕立てたのは作者の腕です。
読了日:09月22日 著者:木下 昌輝

信長の原理信長の原理感想
前作「光秀の定理」と対になっています。信長は、蟻を観察して、働く蟻が一割、日和見の蟻が三割、働かない蟻が一割であることを発見した。これは人間にも適用される。将兵にも言えることなのだ。これを側で見ていて、木下藤吉郎もその原理は理解出来た。一割三割一割、働く働かないの割合はこうだが、働く一割が息切れして行く、働かないほうへ落ちて行くのだ。この法則を見つけた信長はエライが、幕僚はたまったもんじゃないな。クライマックスは本能寺、そこへ物語は盛り上がって行きます。諸説あり、こういう説は聞いたことがなかったな。
読了日:09月16日 著者:垣根 涼介

凶犬の眼凶犬の眼感想
関西のヤクザが明石組、心和会に割れて、抗争が激化している。明石組組長がヒットマンに狙撃された。絵を描いたのは心和会系の国光だろうと目されている。日岡は呉原東署捜査二課から比場郡の城山町の駐在所に転勤になった。ふとした偶然で、日原と国光は顔を合わせた。二人の関係はここから始まる。平成1桁台のお話しなんですよ。暴対法が実施される頃のお話しです。ハイライトは、ゴルフ場建設現場で人質監禁事件があって、人質と駐在巡査を交換しよう。明石組心和会が手打ちの後、駐在巡査が逆襲するという芝居で逮捕する、そういう筋書きです。
読了日:09月09日 著者:柚月裕子

かちがらす: 幕末を読みきった男かちがらす: 幕末を読みきった男感想
植松三十里はうえまつみどりと読みます。東京女子大卒で、へぇぇ、男じゃなかったのだ。薩長土肥と言いますが、肥に印象は薄い。長崎警備を代々命じられている。鍋島直正は開明藩主で、海防に精力を傾ける。反射炉を造り、製鉄を興し、蒸気船を造れるまでになる。攘夷には批判的で、幕府(フランス)対薩摩(イギリス)で外国勢力に押されて内乱が起きそうになる。大砲と艦隊、強力な軍備を持つ佐賀藩は中立を宣言する。対立軸との戦いが鮮やかじゃないのですよ。開明藩主対家老などの保守勢力、海防を説くも幕府中枢は動かない。辛抱強く道を開いて
読了日:09月05日 著者:植松 三十里

食堂メッシタ食堂メッシタ感想
食堂のおばちゃんシリーズのテイストだと思って読み始めたが、違った。お仕事小説、サクセスストーリーでした。メッシタは目黒の住宅街にある。店名のメッシタはイタリアの酒場を意味する。イタリア料理店なのだ。イタリアの料理の学校、ICIFで研修を受けた。日本に帰って、イタリア料理店に入ったが、至らないと罵られた。イタリアに戻って、各地のリストランテで修業した。腕を磨いて、日本に帰って、罵られた料理店に戻った。あとは順調な運びなんですよ。格別、対立する敵役がいるわけじゃない、どんどん腕を磨いていくお話しなんですよ。
読了日:09月03日 著者:山口恵以子

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