会社を綴る人
「会社を綴る人」朱野帰子 双葉社
何一つ期待することなく本を手に取りました。
おや、意外に面白い。引きまれてしまいました。
紙屋(仮名)は物の弾みで面接に受かってしまった。製粉会社に入社した。
配属は総務だが、物の役には立たない。
自分の取り柄は文章を書くこと。
予防接種の案内、営業文書のプロポーザル、心を砕いて推進した。
隣席にブロガーがいる。彼女はブログを書いている。
自分は身元を秘して、紙屋(仮名)のことをネタにして貶めている。
貶めることでブログのカウントを稼いでいる。
一挙に波乱万丈になるのですよ。
製粉会社が資本提携する。身売りする。
重役会議の議事録を命じられ、議事録の正編と改ざん版を二種類作るように命じられる。
紙屋(仮名)は全社員のメールアドレスに二つの議事録を送信した。
この先は粗筋の紹介はやめておきます。
紙屋(仮名)は本名で身を晒しています。ブログでは紙屋(仮名)とあるから、それに沿ってお話しを展開してきました。
生身の人間は強いねぇ。これは小説だからできることでしょうね。
会社で、その立場に立ったとしたら、とてもできることではないよ。
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